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宴のプロセス

2008.09.03 15:00

物事が形になっていくプロセスが好き。

私は日ごろ「すてきだなぁ、気になるなぁ」と思うことを
おもちゃ箱にぽいぽいっと放り込むみたいに頭の中に入れています。

するとある時、ランダムに放り込まれた中のいくつかが、
ふわふわと集まって、繋がりを持って、形になっていく。

作品を作るときもそう。

イベントを企画するときもそう。

物事が出来上がっていく瞬間の「あ、これなんだ!」という
何かが発光するような感覚。
それが大好き。

そして、その発光したときこそが、
その物事を為すべき時なのだと、
ほぼ本能的に思っています。



大学の頃から好きだった能。

能楽堂の大島さんたちとの関わり。

井上智恵さんと知り合ったこと。
その箏の音にきゅんとしたこと。

自分が書をしていたこと。
音に合わせて揮毫するという表現を手に入れたこと。

能・箏・書、どれも備後福山が内外に誇る伝統文化だということ。

周りに助けてくれる人たちが居たこと。

今年、それらのことがぐっと集まって環境が整ってきたこと。

秋という季節。

月見。

十三夜という時。
(実は十五夜でなく、十三夜であることにも意味があるのですが。)

恋しき、という場所との出会い。

秋は日本人にとって「もの思う季節」だということ。

もの思うこと。

恋しいという思い。

恋うた。

恋しき。

月に寄する思い。

月夜。



頭の中のことだから、
もっとぐわーっとたくさんのことが入り交じった感じだし、
行間にもっとたくさんの意味合いを持って
それこそ必然に近い感覚をもって繋がっているのだけど、
こんな風に頭の中にあるいろんな断片が
ふわりふわり集まって、形になってきたのが

「恋しき月夜」という和のイベント。

(「つきよ」でもいいのだけど、個人的には「つくよ」と読んでます。)


今年は、
教室合同の一門展「白羽会書作展」も第一回。
和の総合イベント月の宴「恋しき月夜」も第一回。
12月に控えてる個展「中村文美書作展」も第一回。

意識して今年に集めたわけではないのに、
この一年は、今までストックしてきた断片が
一挙に形になっていく時のようです。

一つ一つ、大切に。

一つ一つ、楽しんで。




     *


夜の部のチケット取扱始まりました。
お月見のための準備をするため、現定100席。
私の手元にあるのは約30枚。
必要な方、ご連絡くだされ。

【チケット取扱場所】
http://tsukimi.yamanoha.com/ticket.html