「月日星」
2010.05.29 15:00
(「月日星」・170×50cm・半切横作品・2010)
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- 天の三光に身をあたため、地の五穀に神を養ふ -
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「月日星」とは、世を照らす天の三光。
- 月、太陽、そして星。
輝くものを全て集めたかのごとく
すばらしいことの例えとしても使われる言葉。
温かく。
やわらかく。
時に鋭く。
そして、圧倒的に神々しく。
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玄関に書を飾りたいと
そして、言葉のセレクト、書き方は全て任せますと依頼を受けた作品。
コンセプトを重視する前衛的な表現の時、
どうやら私はよく「空を行くもの」を選び取るらしい。
天体、羽、鳥や蝶。
自らの手を伸ばしても届かないものに
人は本能的に美しさを感じるという。
だからなのか。
憧れなのか。
…
月日星、つまり"三光"はいつか書きたいと思って
頭の中にストックしてあったテーマの一つ。
玄関で、家族を来客を迎える書。
家に幾久しく三光あれと願いを込めて。
家を照らす三光であれと願いを込めて。
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そういえば、家が完成したのは、春。
鴬のさえずるとき。
鴬の声が「つきひほし」と聞こえることから、
三光とは鴬の別称でもあるという。