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「月日星」

2010.05.29 15:00




(「月日星」・170×50cm・半切横作品・2010)

*


- 天の三光に身をあたため、地の五穀に神を養ふ -



*


「月日星」とは、世を照らす天の三光。

- 月、太陽、そして星。


輝くものを全て集めたかのごとく
すばらしいことの例えとしても使われる言葉。


温かく。


やわらかく。


時に鋭く。


そして、圧倒的に神々しく。



*


玄関に書を飾りたいと

そして、言葉のセレクト、書き方は全て任せますと依頼を受けた作品。


コンセプトを重視する前衛的な表現の時、

どうやら私はよく「空を行くもの」を選び取るらしい。


天体、羽、鳥や蝶。


自らの手を伸ばしても届かないものに

人は本能的に美しさを感じるという。


だからなのか。


憧れなのか。





月日星、つまり"三光"はいつか書きたいと思って
頭の中にストックしてあったテーマの一つ。


玄関で、家族を来客を迎える書。


家に幾久しく三光あれと願いを込めて。


家を照らす三光であれと願いを込めて。


*


そういえば、家が完成したのは、春。

鴬のさえずるとき。

鴬の声が「つきひほし」と聞こえることから、

三光とは鴬の別称でもあるという。