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「五人の賢者は昼と夜との境を語る -闇、光、日、月、そして-」

2010.06.05 15:00




(「五人の賢者は昼と夜との境を語る -闇、光、日、月、そして-」・180×60cm×4枚・2009)


*


五人の賢者は昼と夜の境を語る。



一人は言う。

「それは闇だ」と。


別の一人は言う。

「それは光だ」と。


また別の者は言う。

「それは太陽だ」と。


もう一人は言う。

「それは月だ」と。






─そして、最後の一人が口を開く。


「それはその全てであり、そのいずれでもない」






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夕焼けの色を見ていてふと思った。

夜と昼との境はいつ来るのだろう。

どこにあるのだろう。


答えがあるなんて思っていない不可思議な疑問が

心を捉えることもある。


たとえ賢者たちが頭を寄せ合ったとしても、

答えが見いだせるわけではなく、

答えを出すべきでもないことが。



そんなふとした思いから、

2009年最大級の作品が生まれたりもした。



書という表現方法は文字を書くということから

離れては生きていけない。



でも、そこに書いてある文字以上の

物語を内包させることが出来たら、

表現としてのさらなる可能性が

見えて来はしないだろうか。