「椿恋文」
2011.06.01 15:00
(「椿恋文」・2011)
椿に寄する物語は、
個々の作品だけで成り立つわけではありません。
谷に咲く椿を軸に仕立て、
立った今、姫君が文したためたかのように文箱を据え、
大切な人を迎える為に床の間を飾る。
その人の掌に
思いが小さく集約されていくように
甘い和菓子を差し出して。
椿に添えた恋文が、
甘く消えていくように。
*
「椿恋文」
和菓子展に出品した作品は、
「椿恋文」と名付けた一連の物語を
召し上がっていただくつもりで作った物です。
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ちなみに、文鎮は岡山の陶芸家・荒井翔碧さんの磁器。
文箱は木曽の漆作家・小林広幸さん作。
筆置はお恥ずかしながら、私の手すさび。象嵌の陶器です。