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莫山さんとアリス

2014.09.22 10:33

「文美ちゃん、今から、莫山さん行かない?」「行く!」友達ってすごいね、この死にそうにタイトな9月に間隙を縫ってのこの電話。タイミングぴったり。彼女は書道関係者ではないのに、なぜかいちばん一緒に書関係の作品を見に行ってるんじゃないかな。莫山さん、言葉(詩)と、絵(画)と、文字(書)との自然なつながりが良いなぁと思います。今は、それぞれに分業化というか専門化というか、どれか一つに絞って・・・というあり方が一般的なんだろうけれど、言葉と、絵と、文字とが、同じ世界観の中で一体化した表現としてアウトプットされるというのは私にとっては、一番自然なありようという気がしています。「文人」という存在が、ちゃんと呼吸してる。数ある作品の中には印がくるっと逆さまに打ってあったり(←ほんとに有るよ。笑)間違えた文字をくちゃくちゃっと潰してその下に書き直してあったり(←これも有るよ。笑)でも、作品全体として、なんか、そこに違和感がなかったりして、不思議。かつて書壇で将来を嘱望されていた実力者ですから、印も誤字も分からずにそのままっていう訳じゃないはずなんです。ちなみに、「わざと」という"あざとさ"とも全く違う。もうね、そんなこと突き抜けちゃってる感じ。空に漂いながら書いたんじゃないか、くらいの風情。話のついでに誤解を恐れずに言ってしまうと、私、「わざとヘタな文字を書く」という作品は苦手です。いわゆる"あいだみつを風"とか。(←あいだみつをさんご本人のレベルを侮り過ぎです。)わざと利き手と逆でヘタに書くとか。だって、それは肩に余分な力が入るし、どうしたって"あざとさ"が出るから。

そんな話も、ふわーっとした話も、不思議の国のアリスをテーマにしたケーキをつつきながらカフェオレを飲みながら。美術館と、カフェとって鉄板ね。どんな話もやさしくやりとりできる友達と一緒なら、なお。