台風７号の被害を心配しております。８月１５日の朝夕の炊き出しは念のため、釜ヶ崎解放会館で行いました

　大阪府の職員が証言した「①本件カメラの角度を変更したのは北西側の防犯対策のため」という点について、大阪高等裁判所の判断は以下の通りです。

　この点、芝は、大阪労働局との協議の過程で、放火の現場を鮮明に撮影できるような防犯カメラの新設や周辺の巡回警備の強化も候補に挙がったが、防犯カメラを新たに設備すべき適切な場所はなく、巡回警備の強化は予算的に困難であるということになり、本件角度変更を実施することになったなどとも述べている。

　しかし、仮に、より実効的な対策を講じられなかった背景にそのような事情があったのだとしても、予め複数のＳＤカードを準備し、定期的に交換しつつ、随時、撮影された動画を確認するなど、実効性を高めるための運用上の工夫すらしない理由にはならないし、放火事件については、１１０番通報を受けて臨場した警察官が捜査活動もしており、芝は、そのことを認識していたのであるから同種事件の再発の防止に向けて、警察機関に相談し、その協力を得ることもできたはずである。

　にもかかわらず、芝は、防犯対策を検討するに当たり、大阪市にも警察機関にも相談することなく、放火事件に関する捜査の進捗状況等について警察機関に問い合わせをすることすらしていない。

（イ）以上のとおり、放火事件を契機に防犯対策として本件角度変更を行った旨の芝証言は、放火事件後、本件角度変更を行うに至った経緯やその後の運用状況等と多くの点において整合せず、それらの一連の事実経過に照らし、不自然、不合理である。

（ウ）なお、原判決は、上記（ア）（ｂ）の点に関し、東側の放火現場は、大阪府等の管理責任の及ばない旧センターの敷地外であったから、大阪府等が、予算上の制約のある中、北西側の防犯対策を優先し、東側では防犯カメラを設置するなどの対策を検討しなかったことも不合理とはいえない旨説示する。

　しかし、芝は、予算上の制約から巡回警備の継続は困難であると考えた旨を述べるものの、北西側敷地方向を撮影する防犯カメラの新設に至らなかったのは、適切な設置場所がなかったからであるとしており、予算上の制約から東側に防犯カメラを設置するなどの対策を検討しなかったなどとは述べていないし、当審における事実調べの結果によれば、東側の放火現場は、旧センターの敷地内であった可能性が極めて高いと認められる。原判決の上記説示は、前提を誤っており、芝証言が合理であることの理由を示すものとはいえない。

（判決文抜粋　以下続く）

　次回からは「②団結小屋やこれに出入りする者らへの監視等の意図は全くなかった」という同人物の証言に対する大阪高等裁判所の判決文を掲載する予定です。もうしばらくお付き合いください。

吉村洋文大阪府知事は素直な心で「えらいすんまへんでした」と謝罪して下さい

大阪府の回答書です

労働第１８５１号　　令和５年８月７日

釜ヶ崎地域合同労働組合　様

大阪府商工労働部雇用推進室労働環境課

２０２３年７月２８日付け「抗議と要望」に係る回答

標記による２項目について、下記のとおり回答します。

記

〈要請①〉吉村洋文大阪府知事は自らの違法を棚に上げ、それを防止した人たちを威力業務妨害で告訴したことを反省し、直接謝罪する事

回答①　刑事裁判の判決内容に関しては、当該裁判所の当事者ではないため、コメントを差し控えます。

要請②　４年以上も団結小屋等を監視し続けたその監視カメラを撤去すること

回答②　西成労働福祉センター仮移転施設駐車場の防犯カメラであるため、撤去しません。

再度の抗議と要請書を府庁本館の広聴グループに届けました

抗議と要望　２０２３年８月１０日

大阪府知事　吉村洋文　様