お盆の「馬」と「牛」
Facebook横山 航宜さん投稿記事 お盆の「馬」と「牛」
お盆の先祖の霊を迎えるのは、「迎え火」で馬となります。
ウマとは、ウは起言、マは先祖の中の子孫を現し、子孫繁栄を養い繁栄する子孫となります。この子孫繁栄を宰るのがウマといいます。
一方、お盆が終わり先祖の霊を送る際の「送り火」には、牛の形をした提灯や紙を用いることが一部の地域で行われています。
ウシとは、ウは起言にして省、シは昇る魂の灵にして、万物の正中を昇る魂となります。此先祖の魂を宰り、ウシといいます。
馬は子孫繁栄を願う祖先の魂。牛は子孫の笑顔を見てあの世に帰る祖先の魂。
このように、日本古来の風習には言霊の幸はう国の教えが残されているのです。
馬は、火であり子孫繁栄を願う神道。牛は、水であり先祖供養を願う仏教。
神仏集合とは、皇国の本来の日の形なのです。
日とは太陽を現しているだけではなく、穴を樋(ヒ)という意味にもなります。
この穴の樋(ヒ)とは、空体の穴の正中の火を現し、それがマルチョンとなり天之御中主となります。
皇国の灵獣である、馬と牛はこのマルチョンを現しています。
熊野古道の牛馬童子もまさに皇国の灵獣にまたがる童子の事なのです。
こうした言霊の世界は、古来日本の謎をことごとく解いていくのです。
皇国は、太陽信仰ではありませんでした。天地開闢を担う万物創造の天之御中主を信仰していた国でした。
皇国の灵獣の馬と牛が象徴しているものは、まさに皇国の心なのです。
https://www.yoriso.com/sogi/article/obon-nasukyuri/ 【お盆になすときゅうりを飾る牛、馬の意味って何?精霊馬の作り方は?】より
お盆になすときゅうりを飾る牛、馬の意味って何?精霊馬の作り方は?
初盆に用意する「なす」と「きゅうり」
お盆の時期になると、「なす」と「きゅうり」で馬と牛を作る慣習が日本にはあります。なすやきゅうりを牛や馬に見立てるために、割り箸などを刺して作ります。
そして、作られた馬と牛は、一般的にお盆に準備する精霊棚(盆棚)にお供えします。
しかし、どうしてなすときゅうりで馬と牛をつくるのでしょうか。 また、どのような意味があるのでしょうか。
こちらでは、なすときゅうりで作る馬と牛について説明していきます。
なすときゅうりを飾る意味は?
お盆の時期、故人やご先祖様の霊が家に戻ってくる際、行き来する乗り物として作られたとされています。
「霊が戻って来られる時にはきゅうりの馬に乗って一刻も早く家に帰って来てもらい、少しでも長くこの世にいてもらいたい、帰る時にはなすの牛に乗って景色を楽しみながらゆっくりと帰ってもらいたい」という願いが込められています。
言い換えると、きゅうりは足の速い馬を、なすは歩きの遅い牛をイメージして作ります。一般的に、きゅうりで作った馬のことを「精霊馬(しょうりょううま)」、なすで作った牛のことを「精霊牛(しょうりょううし)」と呼びます。
精霊牛と精霊馬を置く意味は地域によって異なりますが、ある地域はゆっくりと故人やご先祖様をお迎えするために「精霊牛」を、帰りは迷わずに帰ってもらうために「精霊馬」を置き、またある地域は故人やご先祖様の霊は行き帰りどちらもきゅうりの馬に乗り、なすの牛には供養するためのお供え物などの荷物を載せて帰るとしています。
みかけは同じ形でも、宗派や地域の慣習や家のしきたりによって精霊牛と精霊馬の意味が違ってきます。
事前にどのような意味でお作りするのか聞いてみてはいかがでしょうか。
どうして「なす」と「きゅうり」なの?
夏野菜としてお盆の時期に多く収穫され、入手するのが簡単だったためと考えられています。
旬のお野菜ということで、お供え物として適していると考えられていたようです。
ちなみに、沖縄ではサトウキビをあの世に帰るときに使う杖に見立ててお供えします。
このように宗派や地域、ご家庭によってお供えする物が変わってくることがありますので、「精霊馬」と「精霊牛」の意味と同様、事前に確認されると良いでしょう。
お盆のなすときゅうりの作り方
一般的に、初盆だけでなく通常のお盆の時期にも「精霊馬」と「精霊牛」を作り、お供えします。
作り方も様々ですが、こちらでは、一般的な作り方をご紹介します。
とても簡単に作ることが出来ますので、小さなお子様がいらっしゃる場合は一緒に作っても良いですね。
初盆をはじめ、お盆について家族で考える良い機会になります。
材料
・なす
なすは力強さを感じる、大きめのどっしりした少し曲がった物を選びましょう。
少し曲がっていることで、動物らしく見せることができます。
・きゅうり
きゅうりは、早く走れそうなすっとした物をえらびましょう。きゅうりもなす同様、少し曲がっている物を選ぶと動物らしく見せることができます。
・割り箸もしくは爪楊枝
割り箸を使う場合は折る必要があるため、小さいお子様の場合は注意が必要です。怪我をすることを避けたい場合は、爪楊枝を使うことをお勧めします。
作り方
1.割り箸1本を四等分に折ります。 爪楊枝を使う場合は、爪楊枝を8本準備しましょう。
2.なすのへたの方を頭に見据えて、四等分に折った割り箸もしくは爪楊枝をお腹にあたる部分に4本刺すと「精霊牛」の出来上がりです
3.次に、きゅうりのへたの方を頭に見据えて、なす同様お腹にあたる部分に4等分に折った割り箸もしくは爪楊枝を4本刺します。 この時、前後の間を少し多めに取ることで、足の速そうな馬が出来上がります。ポイントとしては、どちらも足の長さとなります。
足の長さを見ながら割り箸もしくは爪楊枝の長さを調整すると、バランスの良い「精霊馬」と「精霊牛」を作ることができます。
馬と牛の置き方は?
「精霊馬」と「精霊牛」の置き方も地域や家によって様々です。
一般的に精霊棚(盆棚)に置きますが、地域によっては門や玄関先に飾りますので、それぞれご紹介します。 実際に置かれる場合は、必ず事前に菩提寺の僧侶やご親戚の方、地域の方などに確認してから置くようにしましょう。
精霊棚に置く場合
① 13日のお迎えの日にはどちらも頭を自宅の方に向け、16日のお送りのときには頭を外側に向けて置きます。
お迎えのときとお送りのときで向きを帰る必要がありますので、注意がひつようです。
精霊棚での置く場所については、両端に置く場合や右端の奥に精霊牛、手前に精霊馬を置く場合、お供えの物の一番奥に二頭一緒に置く場合など地域や家の慣習によって様々です。
② 「精霊馬」は自宅の内側の方を向くように、「精霊牛」は自宅から外側の方を向くように置きます。
こちらの場合、お盆の期間中に向きを変えることはありません。
精霊棚での置き場所に関しては①と同様、地域や家の慣習によって異なりますので、事前に確認をしておきましょう。
門もしくは玄関先に置く場合
門もしくは玄関先にどちらも家の中から見て外を見ている方に向けて飾ります。
精霊馬や精霊牛の処分方法は?
精霊馬や精霊牛の処分方法も様々ですが、一般的に知られている方法をご紹介します。
ただし、こちらも地域や家の慣習に従って処分することをお勧めします。
勝手に川や海に流すことは、条例違反となってしまうこともありますので、川や海に流したい場合は、地域の自治体に必ず確認を取りましょう。
方法①:16日のお送りの日に他のお供え物と一緒に送り火で燃やす
方法②: 16日のお送りの日に精霊流しとして川や海に流す
方法③:他のお供え物と一緒に菩提寺に持って行き処分してもらう
方法④:土に埋める
方法⑤:半紙など白い紙に清め塩と一緒に包み捨てる
まとめ
なすときゅうりで作った「精霊馬」と「精霊牛」についてご紹介してきましたがいかがでしたか。
昔は目にする機会が多かったかと思いますが、現在は、目にする機会が少なくなってしまいました。
今までは関心が無かったことでも、いざ、ご自身が初盆を迎えることになると、慌ててしまったり、迷ってしまったりすることが多くあるかと思います。
初盆は準備を早めに始めることで、安心して当日を迎え、最終日にお送りすることができます。
ぜひ、準備を早い時期から始められることをお勧めします。初めてお盆を迎えられる場合、2ヶ月前位から始めると様々な準備を滞りなくできます。 準備が整い、落ち着いた気持ちで初盆やお盆を迎えられるとうことは、故人やご先祖様が戻られている期間、一緒にゆっくりと時間を過ごすことができます。