グッド・モーニング・メモ
電車の中で、隣の女の子がため息をついたらどうしますか。綾奈ゆにこです。
台風で自転車ごと倒れかけたおばさまは助けられたけど、それが手を差し伸べるべき状況かどうか、見極めるの難しい(下手したら事案)。
今日は打ち合わせ帰りに、劇団ロロの通称いつ高シリーズ、いつだって可笑しいほど誰もが誰か愛し愛されて第三高等学校 vol.6「グッド・モーニング」を観ました。
先日、ふらりとキャン待ちしたら入れず、改めて。劇場の行き帰りは雨風そこまでひどくなくてよかった。
駅と早大の間くらいにある、早稲田小劇場どらま館。キャパ72席、通路に座席を作って満杯の客席。両隣の方と常に肩が触れ合い、ちょっと居心地悪いけどこの狭さは好きだな、と思っていたらステージに演出家さんが立つ。
いつ高は高校演劇のルールに則って上演される。冒頭のルール説明と、10分間の準備が面白かった。「◯◯動かします」「はい」軽快で慣れたやり取りが気持ちいい。すでに緊張感がある。そして始まる、60分以下と定められた演劇。女の子ふたりの朝のひととき。
(以下、ネタバレ含みます)
相合い傘からの占いのシーンが、とんでもなく素晴らしかった。相合い傘で女の子ふたりをゆっくりと隠して観客の注目を集め、間をとって……スッと傘を下ろす。傘が幕のような機能を果たし、がらりと空気を変えた。あの瞬間、わたしは虜になった。
ふたりで歌って踊りまくるところは青春のかたまりすぎてぐっときた。人間賛歌にたどり着く作品が大好きなのですが、これは言葉にするなら青春賛歌だと思った。めちゃめちゃ最高でした。めちゃめちゃ笑顔になった。
最後のLINEのやり取り、本当に素晴らしかった。どんなやり取りしてるか映さなくても成立する、力強さ。ふたりの楽しそうな反応が愛おしく、くすぐったい。さっきまでワーワー!騒いでたのに、静かに終わるの、素敵だった。
一点、残念だったのは近くのお客さま。時間を気にする舞台なのは分かりますが、照明落とした暗闇で時間を確認するのはやめてほしかったです。余韻が台無し。
何か切迫した事情があるならともかく、劇場ではスマホの電源オフにするのがマナーです。観客も、舞台という空間を作ってる。