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彼は我々に何を遺したのか

2023.08.18 13:36

FacebookHiroshi Kaneiさん投稿記事

■『最後の宮大工棟梁・西岡常一「口伝」の重み』

~彼は我々に何を遺したのか~

「真っすぐ伸びる木もあれば、ねじれる木もある。材質も堅い、粘りがあると様々です。木も人間と同じ生き物なんですよ。だから個々の木の声に耳を傾け、それぞれの生命を殺さずに、塔やお堂に移し替えるということが何よりも大切なんです。」

「いまの時代では、何でも規格を決めて、それに合わせようとする。合わないものは切り捨ててしまう。人間の扱いも同じですね。それでは、理屈は通っても不自然なことこのうえない。」

***

人間界は、人間の利だけを追求してきて、自然の資源を使い尽くそうとするまでになり、自然環境を破壊してきています。

もう、それが永遠に、続けられることではないことを、知りながらも、一度覚えた快楽から抜けられないように、その路線を、進み続けています。

今、ようやく、気づき始めて、これから、どう行動を変えられるか。人類が生き残っていくか、自然に淘汰されるかの、分水嶺でしょうね。

また、人間は、理よりも利を追求するあまりに、効率化を重視してきました。

その最たるものが、様々な規格、画一化でしょうね。

その画一化に、慣らされてきた人間は、何も考えずに、それに従うことが、楽になってきて、一律の基準に、自分を合わせるのが、上手になってきました。

反面、今の社会問題にもなってきている、ストレスの大きな要因は、没個性を自らにも、周りにも、要求してきた結果でしょうね。

一律の基準の中に、すべての人間を当てはめることは、まさに、不自然極まりないことでしょう。

そして、特に日本人に強い特徴ですが、自然を守っていくことも、個性を活かせるようになることも、国や体制、大きな力が、

変えてくれるのを、期待する、待つ傾向にありますね。

大きな力が、何かをしてくれるのは、せいぜい、新しい基準が出来るくらいでしょう。

また、その基準に、自分を当てはめることになるだけです。個性を発揮しようとすれば、組織にあっても、個人であっても、長いものには巻かれろから脱して、あなた自身の、行動を変えていくしかありません。

地球を守ること、組織を進化させるためには、そのことを、真剣に考えている、あなたの個性を発揮するべきでしょうね!

もちろん、規格外のことをすれば、風当たりが強くなったり、出る杭は打たれる現象は起こるでしょう。

しかし、あなたの個性が発揮されなければ、今の、間違った方向に向いてる、人間界のベクトルは、変わっていかないでしょう。

また、今の時代、これからの時代は、大きな力の中で、個が動かされるのではなく、個が、大きな力を動かす時代に入っています。

あなたの個性の、ムーブメントも起こしやすい状況になっています。

まだ、多くは、批判やネガティブキャンペーンでの、活用しかされされていませんが。

自然界は、本来、自然の摂理という、大きなルールがあるだけで、統治をする形態にはなっていません。

統治されないと、生きられない人間界は、まだまだ、未熟な世界と言えるのかもしれませんね。

いずれにしても、あなたの素晴らしい個性を活かせないようでは、組織も国も、地球も明るい未来になりません。

楽そうに、ストレスを溜め込んで生きるか、抵抗を受けながらも、充実した人生を生きるか。

未来の地球、子どもたちのために、あなたがどう生きるか。

間違いなく言えることは、あなたに与えられた、天賦の才は、最高に発揮されてこそ、世のため、人のため、地球のために、役立つことになるということですね。

あなたの個性が必要です。

どうぞ、まず第一に、私たちが、生きていくために、どうしても、健康であって欲しい、地球の未来のために、あなたの天才が、どう役立つか。

そして、あなたの夢や、組織の目指すものに、どう役立てられるか。

あなたの個性からの視点を、常に持って、どう活かすかを考えてください。感じてください!

***

「いまは太陽はあたりまえ、空気もあたりまえと思っとる。心から自然を尊ぶという人がありませんわな。このままやったら、わたしは1世紀から3世紀のうちに日本は砂漠になるんやないかと思います。」

「千年の檜には千年のいのちがあります。建てるからには建物のいのちを第一に考えなければならんわけです。風雪に耐えて立つそれが建築の本来の姿やないですか。木は大自然が育てたいのちです。千年も千五百年も山で生き続けてきた、そのいのちを建物に生かす。それがわたしら宮大工の務めです。」

***

西岡常一さんの、こんな言葉もありました。

「一人前の大工になるには早道はないということです。」

「建物は良い木ばかりでは建たない。北側で育った『アテ』というどうしようもない木がある。しかし、日当たりの悪い場所に使うと、何百年も我慢する良い木になる。」

「棟梁というものは何かといいましたら

『棟梁は木の癖を見抜いて、それを適材適所に使う』ことやね。

建築は大勢の人間が寄らんとできんわな。そのためにも『木を組むには人の心を組め』というのが、まず棟梁の役割ですな。職人が50人おったら50人が私と同じ気持ちになってもらわんと建物はできません。」

「職人の中から芸術が生まれて、芸術家といわれる人の中からは、芸術は生まれてきません。」

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―― 西岡常一さんは、木には二つの「いのち」があると言っています。一つは、木のいのちとしての樹齢。もう一つは、木が用材として生かされてからの耐用年数のことだそうです。

西岡さんは言います。

「木は大自然が生み育てた命ですな。木は物やありません。生きものです。人間もまた生きものですな。木も人も自然の分身ですがな。この物いわぬ木とよう話し合って、命ある建物に変えてやるのが大工の仕事ですわ」(『木のいのち木のこころ(天)』草思社)

この言葉からは、自然に対する謙虚さ、さらに「いのち」を活(い)かしていく自分の仕事に対する責任感と誇りを感じます。 ――

西岡 常一 :Tsunekazu Nishioka

宮大工棟梁 奈良薬師寺金堂の再建など 1908~1995

Source:

心に刺さる!運命の言葉 偉人たちの名言集

道徳の本屋さん

木のいのち木のこころ-天・地・人(新潮文庫)西岡 常一(著)小川 三夫(著)塩野 米松(著)

西岡常一 社寺建築講座[DVD]西岡常一(出演)山崎佑次(監督)

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REASONING

たとえばのはなし

For example,

木には木のしごとがあり

trees have their own duties,

草には草のしごとがある

and grasses have their own.

どんなに背のびをしても

No matter how hard they try,

草は木にはなれないだろう

grasses cannot become trees.

木のままで 草のままで

Without changing the way they are,

おたがいが助けあうこと

they should help each other.

それは人間社会でもおなじだと思う

I believe it is the same with us in our society.

世のなかで生きるということ

When it comes to living in this world,

それは ひとりの力ではとてもむりだ

it is quite impossible to live alone.

お互いの立場をよく理解し

If we understand each other's position

みとめあいながら生きてゆけば

and accept one another as we sustain our lives,

毎日がたのしく あかるく暮らせるはずだ

we should be able to live happily and merrily ever