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Le voyage pour vin d’Alsace -The trip for Alsace wine-アルザスワインの旅

アルザスワイン ぶどう品種

2018.09.09 11:03



シルヴァネール

シルヴァネールはアルザスの伝統的な品種で、その起源はオースリアにありますが、栽培地はドイツとフランスのアルザス地方に限られています。

生産量がきわめて安定していることから、アルザスでは最も作付け面積の多い品種です。

ワインはフレッシュ、控えめな果実と花の香がしますが充分な酸度もあり、心地よく喉の渇きを癒してくれる爽やかな味わいが楽しめます。

その爽やかさから夏のワインとも言えるでしょう。キリっと冷やして飲む冷酒のような感覚で飲めます。

軽く繊細なワインなので、あらゆる貝類(カキ、アサリなど)に合い、魚やハム・ソーセージ類にも合います。貝類や魚に合うということは、日本食にも合わせやすく、すっきり辛口日本酒にかなり近いので、最初に飲んでみるアルザスワインとしてお勧めです。



ピノ・ブラン

ピノ・ブランとオーセロワは、同じピノ・ブランもしくはピノの名称で合わせて使われることが多くあります。アルザスで有名なスパークリングワイン、クレマン・ダルザス(下記参照)のベースワインの醸造に多く使われます。

ワインはフレツシュで、果実は控えめのモモやリンゴなどのニュアンスに、花のようなアクセントの香がします。又、とてもしなやかで、心地よく、柔らかく、酸味は中程度の飲みやすいワインです。

ピノ・ブランは、前菜はもちろん、メインディッシュの魚、白身の肉、鶏肉、卵料理など、シンプルな料理全般に合います。こちらも様々な日本食に合う辛口ワインです。



リースリング

アルザスワインで代表的なのはこのリースリングでしょう。

ドイツのリースリングと異なり、アルザスのリースリングがアルザスの土地に植えられたのは15世紀末からです。16世紀には一般的に言及され、栽培が広がったのは19世紀後半、そしてアルザスの栽培面積でトップになったのは1960年代以降のことです。

爽やかなリースリングの特徴は外観にすでに現れており、輝きのある、緑色がかった淡い黄色をしています。 気品のある香りがすると言われ、繊細な果実 レモン、グレープフルーツ、などの柑橘系、そして モモ、洋ナシ、フルーツコンポートなどの香がします。又白系の花、菩提樹などの花の香や、さらに八角や、クミンなどの香辛料の香もします。熟成すると、ミネラル類の香もするというのが、他には見られないリースリングの特徴です。これらの特徴的な香りは、下記に記されるグラン・クリュなどに見られます。

味は辛口で、爽やかな味わいを最初から最後まで感じることができます。味わいに厚みがあり、繊細な果実のニュアンスが、高級料理と抜群な相性を生み出します。

アルザスのリースリングには、長期熟成向きのワインで、数十年の瓶熟成でさらに良いものとなります。

世界最高の白品種の一つとして知られるアルザスのリースリングは、やはりアルザス料理と良く合いますが、それだけではなく魚、貝類(ホタテ貝)、甲殻類とも抜群で、鶏肉、白身の肉や山羊のチーズとの相性も良いです。



ミュスカ

アルザスでは二種類のミュスカが栽培されています。

「プティ・グラン」「ミュスカ・ダルザス」などと呼ばれるミュスカは、16世紀初頭にアルザスに現れました「ミュスカ・オットネル」は19世紀半ばにアルザスに現れました。

アルザスのミュスカは辛口で、他の地域の甘口のミュスカとはスタイルが異なります。とても香り豊かで、新鮮なマスカットの果実味を見事に表現しています。

力強い香りは、疑いようもなくぶどうの果実を連想させます。 味は辛口の仕上がりで、まさにぶどうをかじっているような印象を与えます。爽やかでアクセントに繊細な苦味が感じられ、調和の取れたワインです。 私はワインをプレゼントするときに辛口か甘口で迷った時には香は甘く、でも辛口のこのワインを選ぶことが多いです。

アルザスのミュスカは辛口なので、食欲を刺激します。ミュスカは、白アスパラガスともとてもよく合います。なので春のワインと言えるでしょう。日本料理では調理したあるいは生野菜をベースにした軽い料理(蒸したものや、ベジタリアン料理)を引き立てます。



ピノ・グリ

1870年まではGrauer Tokayerと呼ばれ、その後は、トケイ・グリ、トケイ・ダルザス、トケイ・ピノ・グリなどと相次いで呼ばれてきました。そして2007年4月1日からは、ピノ・グリと呼ばれることとなりました。

外観はきれいな黄金色、あるいは琥珀色をしています。それほど強烈な香りではないですが、とても複雑な香りがし、スモーキーな香がします。

さらに下草、焼いた若枝、コケ、キノコ、ドライフルーツ、アプリコット、ハチミツ、など様々な香りがするのが特徴です。

味はフレツシュで、しなやか、飲みやすいワインです。ピノ・グリの力強い個性は、味わい豊かな料理とよく合います。赤ワイン向けに用意された料理とも相性も良いので、ジビエ料理、牛肉、豚肉、鶏肉、特に強い風味のソースを使用したロースト、腎臓、リゾット、キノコ類、穀類などと合わせることができ、秋の料理と合うワインです。

フランス料理の代表格、フォワ・グラはどんな料理法のものでもピノ・グリとの相性が良いとされています。辛口はちょっと…でも甘すぎるワインも苦手と言う方に良いワインです。


ゲヴルツトラミネール

ゲヴルツトラミネールは、トラミネール・ロゼとしてアルザスでとても古くから知られていた品種で、ゲヴルツトラミネールは、ドイツ語で「香辛料」を意味するくらいその香に特徴があります。

外観は強烈な色調で、やや黄金色がかった黄色で、実はぶどうの皮は赤いぶどうです。そのぶどうの赤い色がワインに自然に影響しています。 まさしく多彩で豊かな香りがゲヴルツトラミネールの特徴です。トロピカルフルーツ系(ライチ、パッションフルーツ、パイナップル、マンゴーなど)、花(特にバラ)、かんきつ類(オレンジの果皮)、スパイス(パン・デピス、ペパーミント、丁子、コショウ)の香がします。ハチミツや熟した果実の香りがします。 味わいはコクがあり、造りのしっかりとしたワインで、豊満で厚みのある味わいです。爽やかさは、他のアルザスの品種に比べると控えめなところがゲヴルツトラミネールの特徴です。後味には、香りで感じられた風味に加えて、甘草も感じられます

ユニークで、実はアルザスワインの典型のイメージのあるゲヴルツトラミネールは、風味の強い料理や、アルザス産で有名なマンステールという強いチーズ、フォワグラや、香りの強いスパイスやハーブ類と合います。さらに、中国、インドネシア、マレーシア、タイ、インドなどのアジア料理と合うと言われているので、味の濃い日本食とも合います。

甘口のお酒が好き、という方にはお勧めです。ライチの香りやはちみつの香がするので、梅酒など甘口のお酒が好きな女性などに合うワインです。



ピノ・ノワール

アルザスは白ワインの産地として特に知られていますが、ブルゴーニュに起源のあるピノ・ノワールは、アルザスで唯一認められた黒ぶどうです。主には、軽く果実味豊かなワインの醸造に使われますが、いわゆる昔の伝統をよみがえらせるような赤ワインの醸造にも、次第に使われるようになっています。AOCアルザスでは広く使われていますが、クレマン・ダルザスのブラン・ド・ノワールやクレマン・ロゼの醸造にも使われています。

興味深いことに、赤ワインの生産は16世紀末に減少し始め、アルザスのごく限られた場所で赤ワインの伝統が続けられました。そんなアルザスの唯一の赤ワインです。

アルザスのピノ・ノワールは軽くフレッシュなワインで、チェリー、キイチゴ、ブラックベリーの香が感じられたものが多いです。

しかし最近では樽で熟成させた、より深みのある、骨格のしっかりとした、色も濃く、熟した果実や皮革を思わせるようなピノ・ノワールのワインが増えています。

ピノ・ノワールのロゼ(または軽い赤)は、ドライで繊細な果実味が楽しめ、冷やして飲みます。

ハム・ソーセージ類、グリル料理、サラダが並ぶピクニックに最適です。 醸造期間がより長く、樽熟成させた赤のピノ・ノワールは、コクがありバ・ランスが良いので赤み肉やジビエなどは、アルザスのピノ・ノワールと合います。

また、一般的には、白身の肉や鶏肉、チーズ、魚料理とももちろん良い相性です。 また、あまり甘くないチョコレートのデザートや、赤い果実の盛り合わせなどにも合います。




●その他の品種 アッサンブラージュ(ブレンド)
エーデルツヴィッカー

AOCアルザスの白ぶどうをブレンドしたワインには、「エーデルツヴィッカー」とラベルに記載しています。

ぶどうは、合わせて、もしくは別々に醸造されます。ヴィンテージの表記は任意です。歴史的には、これらの異なる品種は同じ区画で栽培されていました。

「エーデルツヴィッカー」という名称は最初、ブレンドという意味の« ツヴィッカー(Zwicker) »と呼ばれていたものが、大量生産の品種に代えて、選ばれた高貴な品種を使っていることを示すために、«エーデルl (高貴な) »という接頭語が加わって付けられたものです。

ブレンドのワインは本質的に様々です。一概にこういう味とは言えず、各ワイナリーの好みで割合の比率も変わり、味も変わります。

エーデルツヴィッカーは一般的に、明るい黄色で、果実味豊かで調和の取れた香り。滑らかでバランスが良い味わいです。

一般的にシンプルで飲みやすく、果実味と爽やかさが味わいの中で一体となったワインです。口当たりは軽く、シンプルな料理、例えばサラダやハム・ソーセージ類などによく合います。



ジャンティ

1920年代、同じ区画で栽培されたぶどうをブレンドしたものがジャンティと呼ばれていました。当時は同じ区画に異なる品種が栽培され、合わせて収穫し、醸造されていたのです。 近年の消費者の味覚に合わせるため、ジャンティは醸造方法を規定している業界憲章の対象となりました。ジャンティの名称は、AOCアルザスの上級のブレンド規準に対応しているワインに与えられる名称です。

「ジャンティ」は醸造方法を規定している業界憲章の対象で、AOCアルザスの上級のブレンド基準に対応しているワインに与えられる名称です。

そのブレンドは、リースリング、ミュスカ、ピノ・グリ、ゲヴルツトラミネールで50%以上、残りはシルヴァネール、シャスラ、 ピノ・ブランと決まっています。

「ジャンティ」はブレンド前に、各品種は別々に醸造され、AOCアルザスの認証を得えなければならず、瓶からの試飲で認定を受けて初めて販売させることができるというワインです。料理全般と合わせることができます。