フィリピンで英語漬けになった7日間
すでに7年前のこと。急に思い立ち、フィリピンに短期留学をした。
と言ってもほんの1週間だけ。社会人が学習のために休暇を取るにはこれ位が何とかギリギリ、許される範囲ではないだろうか。私が申し込んだのは日本人経営の留学スクールだった。社会人向きのプライベート授業中心の学習カリキュラムと宿題や課題の多さ、滞在場所が結構綺麗なホテルだったこと(すごく重要)、食事の心配をしなくてよかったこと、またフィリピンなのに講師が全員英国人や米国人のネイティブのみという点が気に入ったのだ。なんだかすごく学習に集中できそう。
短い期間なので観光なんてそっちのけで授業を詰め込んだ。留学の目的は、鈍っている英会話の感覚を取り戻すこと。それから、何としてでも英語上級者の登竜門である、英検1級への足がかりを作ること。朝から夕方までは発音、リーディング、ディスカッション、ニュース・時事英語、ボキャブラリーのクラスを選択。放課後は自由参加のトーククラスにも出席することにした。
恥ずかしいけど、当時の私は「下手ではないけれど、卓越しているとは全然言えないレベルの英語力」だった。TOEICでいうなら700点台半ば。・・・弁解するようだが、日本では英検2級レベルまたはTOEIC650点レベルの英語力があれば、まあ一応、英語指導者にはなれる(求人の条件、最低ランクがそれ位なので)。また、特に小学生くらいの生徒を指導するには、英語力よりは指導力が重要であることは間違いない。だから、特段自分が酷い講師であったということもない(と思いたい)。
けれど、私はいい加減にうんざりしていたのだ。万年中級レベルの中途半端な自分の英語力に対して。人から見てすごいとかすごくないとかではなく、自分が納得して「英語できます!」って言いたい!自信を持って「指導しています!」と宣言したい!と強く願っていた頃だった。
だったらもう自分を追い込むのだ。「とにかく英語を学習せざるを得ない環境に身をおこう!そして覚悟を決めて一から勉強するんだ!!」と決心した。そして考えた行き先。アメリカでもカナダでもイギリスでもない・・・もっと近くてもっとリーズナブルで、かつワガママな社会人が安心して学習に打ち込める環境を準備してくれそうなところ。で、フィリピンはクラークにある日本人経営の留学院に白羽の矢を立てたのであった。
というわけで、シリーズ「フィリピンで英語漬けになった7日間」始めます。(続く)