お恥ずかしい話
随分久しぶりのブログです
今回はお恥ずかしい話。
今年に入り立て続けに輸入株を腐らせています。中でもエクメアに被害が多く、心が折れそうです。症状は株元が柔らかくなり、腐って折れ、朽ち果てる。
最初に現れる症状が、下葉の枯れこみ。これに関しては成長過程でも見られる現象ですのでこの時点で株元の腐りを見抜くことは容易ではありません。
次に株が少し傾く。これも根が張る前は植え付けが甘く風やその他の要因で傾くこともあります。
末期になると株が痩せて見るからに元気がなくなります。この時点で株元を確認するとすでにブヨブヨです。下手すると触った瞬間ポロリ…顔面蒼白…
このような経験から、最初の症状、葉の枯れこみの時点で株元を視診、触診します。
少しでも変色や柔らかい箇所が見つかれば時すでに遅しです。救う手立てはありません。
あとは、腐って朽ちてゆくのを指をくわえてみているのみ。
では、どのようなことが原因でこの現象が起こるのか、遡って考えてみましょう
まずは、輸入。空輸がほとんどですが、配送期間は約1週間です。この期間に蒸れによって腐ってしまう。*事案1とします
更に遡り、発送時の株の状態について。恐らくほぼ全てが親株から切り離した子株(PUP)ですので、当然ながら株元に葉切り口があります。サボテンや多肉植物ではカットする際の刃物から菌(ヴァイラス)が侵入するとされ、根を処理する際や枝などを切除する際は消毒が必須となります。仮に販売元が切除の際に必要な消毒を怠っていた為何らかの菌が侵入した*事案2とします
次に上記事案2はないものと仮定し、出荷までのプロセスを考えます。出荷の際検疫にだし、証明を出す必要があります。この時出荷可能は状態に処理をします。この行程にかかる日数がその程度かによって植物にかかる負担は大きくなると考えます。*事案3とします
次は入荷後の処理。ここからは自分の責任です。植え付けを考えます。当店ではバークチップ、ピートモス、軽石を混ぜた用土を使用し、表土に軽石中粒~小粒でぐらつきを軽減するようにしています。今まではこの方法で発根し元気に育っていましたが今回はここにも問題があると考えます。問題点は水やりの頻度と送風です。植え付け後はすぐに水やりをせず、葉水程度にします。数日観察し、しおしおだった葉に少し張りが出始めると葉水の量を増やし若干タンク内に水が溜まるようにします。さらに経過観察し、今度は用土にも水分が行き渡る程度に水やりをします。この後、用土が乾くと水やりをするサイクルに入ります。置き場所もはじめは室内の日陰、次に少し明るい場所とその都度日照に慣らすようにしています*事案4とします
事案1~3が原因だとすれば、入荷時に視診、触診を徹底し、この時点で取捨選択をしなければなりません。
事案4が原因であれば入荷後の処理を一から見直す必要があります。対策としては着生種は植えつけず、吊り下げるか、流木などに取り付ける。もしくは用土を見直す。保水性を低くし、水はけがよく乾燥しやすい用土に植える。水やりも発根を急ぐのではなく、最低限の水分で管理し、環境への適応に注力する
今の自分に考えられるのは以上です。入荷後の処理について、補足や別の方法があれば是非、ご教示お願い致します。
また、早期発見の際に対処法があればこちらもお教えいただければ幸いです
お恥ずかしい話、今までそこまで苦労していなかったので、今年はかなり落ち込み、知識のなさを痛感している次第です。