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工科大学に芸術系授業導入

2023.08.19 08:02


 文化的な視野を持った学生を育成するため、名古屋のある大学で、音楽や美術、文学を学べる複数の授業を開講するとのこと。芸術科目を巡っては、学生がイノベーションを生み出すきっかけになるとし、世界のトップレベルの工科大が充実させているそうです。

 イノベーションとは、新しい考えや新しい切り口を意味します。いろんな芸術に触れることで、こんな表現もあるんだとか、これでもいいんだとか、あるいは、いったいこれはなんだろうというような、考えや思考が生まれることにより、さらに物事を多面的に捉える発想に繋がるのかもしれません。

 さらに、例えば水彩画です。限られた絵の具の中での色の組み合わせ、色の混ぜ具合、水の量、筆の使い方、動かし方、バランスなどで多様に表現できます。いろいろな作品を生み出せるほど、イノベーションの引き出しも豊富だと言えます。そして、もう一歩踏み込んで考えてみるとしたら、小さいころからの体験、経験や失敗の積み重ねや、様々な価値観に触れることが、さらに、そこに深みと柔軟性を与えてくれるのではないかと思いました。

 学長の「芸術を学ぶことで心にゆとりができ、工学の見え方も変わる。大学の行動理念である『心の工学』を学生に浸透させたい」という言葉に惹かれました。芸術の可能性を改めて実感させてくれるホットな記事でした。 中日新聞(令和5年8月17日)