見過ごしている美しいもの。
Naoyaです。
今日は二十四節気の14番目、処暑です。処暑とは暑さが和らいで収まるという意味。今日から乙女座のシーズンへ突入です。
暦の上では秋になったものの、まだまだ夏の陽気。これから徐々に秋らしくなっていくところです。ユーミンの「晩夏(ひとりの季節)」をふと耳にして、本当にいい曲だなぁと改めて思いました。色の名前が歌詞に出てくるのですが、夏の終わりの情景の美しい色彩がグラデーションのように脳裏に浮かび上がります。山下達郎の「DAYDREAM」も次々と色名が歌詞に登場して、作詞の吉田美奈子のセンスの凄さを感じますが、これらの歌は背中を丸めてスマホを眺めているばかりではなかなか気づかない、もっと壮大な世界の情景を描いているように思えます。
自分が思っている以上に、自分の視野は狭まっているのかもしれません。
目的もなくスマホをいじっているとか、SNSのタイムラインを延々とスクロールしているとか、LINEに既読がついたかどうかばかり気にしているとか、自分の目の前の狭いことばかりに気を取られて、自分を取り巻く美しいものや素晴らしいものを見過ごしているなんてことがあるかもしれません。都会での生活は、視野が狭まりやすいと思います。だからこそ、狭まらないように意識をしておく必要があります。
空をまったく見ないまま、一日が終わってしまうなんてこともあるのではないでしょうか。空をきちんと見上げていれば、空の色の変化や雲の動きがうかがえて、スマホの猫背も自ずと解消できるはずです。そして、呼吸もより深くできるようになるでしょう。辺りの風景を見回していれば、季節の微細な移ろいにも気づくことができます。僕は思わぬ場所で知人とばったり遭遇することがとても多いのですが、それって引きが強い云々というよりは、周囲の風景に目を向けていることで、気づきのタイミングが増えているだけのことかもしれません。
人って誰しも、意外と素敵なチャンスとたくさんすれ違っているものかもしれません。なかなかチャンスが到来しないと嘆いている人も、単に視野が狭まっているだけで、すれ違っているいくつものチャンスを見過ごしているだけのことかもしれません。無造作にチャンスをキャッチする器を大きくしておくことが大切だと思います。そして、自分の独断ですぐに判断しない方ことも大切です。自分ではチャンスじゃないと思っていることが、意外と違う形でのチャンスかもしれないからです。
これからの季節、なるべく空を見上げて眺めてみてください。夏の雲から秋の雲へと絶妙に変化していく表情に気づけるかと思います。風や空気の質感も感じてみてください。夏から秋へのグラデーションや境目がわかるはずです。目の前の狭く小さな世界で完結させないようにしましょう。よりたくさんの見過ごしている美しいものに出会えるよう、心の余裕や丁寧さを持つよう心がけて過ごしてみてください。