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ヒラメキのタネ

宝塚・風を描くー木のうちわWSありがとうございました

2023.08.20 09:51

こんにちは、ご心配おかけしています、めまいも回復してきてやっとPC作業が普通にできるようになりました。

だいぶ遅くなってしまいましたが、7/23(日)の宝塚市立文化芸術センター、ガーデンハウスでの「風を描くー木のうちわWS」での様子を綴っておきたいと思います。


午前は青系が多かったですが、午後からはさらに色とりどりになったりと、選ぶ色の違いも面白かったです。

皆さんのうちわで仰ぐ楽しそうな姿にも心温まりました。

とても暑い中お越しくださった皆様、楽しく一緒に進めてくださったガーデナーさん、そしてセンターの皆様、お世話になりありがとうございました。




では早速、当日を振り返ってみましょう!



初めに、日本画に使われる画材について少しお話しました。

水で溶かすものと、粉+膠(動物からとったコラーゲン)で溶いて使うタイプがあります。

今回使った顔彩は、顔料とメディウム(紙に定着させる糊)を練って固めてあるもので、固形水彩絵の具のような感じで使えて、便利で親しみやすい絵の具です。


色の名前が日本の伝統色名なので、あまり聞いたことがないような色の名前もたくさんあったと思いますが、勿忘草(わすれなぐさ)色、藤色、珊瑚色など、自然の植物からつけられた馴染み深いものもあったのではないでしょうか。


いきなり「風を描こう!」と言っても難しいので、小さなお子様も、大人の方も、風の音、温度、吹いている場所のイメージを言葉にして、そのイメージを表すような色を3色選んでもらいました。

言葉でも絵でもOK~!

皆さん一生懸命、うちわから吹く風について相談しながらだったり、一人黙々と考えてくれました。

初めての水筆は、水の出し方など難しいところもあったかと思いますが、手伝ってもらいながら徐々にコツをつかんでくれました。


それぞれ選んだ色をワークシートに記入したら、いよいようちわに風を描いていきます。

森の中や空、川など皆さんの思い描く風のかたちも様々で面白いのです。

選んだ3色から思いもつかない新しい色が生まれていったり、

金や白金色を使うと、少しキラキラしたり。

混ぜて新しい色を発見できましたねー✨

お話しながらや歌いながら描いてくれるお子さんも。

風のイメージで書いたひらがなを筆で頑張って書いてくれたりもしましたよ。




風の色が描けたら、次はいよいよガーデンの花たちを選びます。


5月にセンターのガーデンで押し花にさせてもらった草花たちがズラリ!!

押し花になると黄色や青はわりとそのまま残っているけど、ピンクや赤の花びらは紫のような色に。


生花とはまた違った色合いになりましたが、押し花にしたらわかる草花の形って本当に様々でかわいらしい!!

朝ドラ「らんまん」の主人公の万太郎が植物を愛でるのも頷けます~。


描いた風の色にどう配置しようか、花の色のバランスも考えながら手を動かしておられました。

浮かぶイメージをうちわに表現していきます。

楽しそうにお話しながら貼ってくれていたり、黙々と進めたり。


「ホテルの風」をイメージしてくれたお子さんも!服にもピッタリの色合いですね。


もみじのタネは、赤いふたばみたいな形でとっても可愛い赤が残っています。

森で吹くようなイメージをとても丁寧に表現してくれていました。



いい香りがするハーブもあったので、うちわであおいだらどんな香りがするかな?とワクワク。


パラパラ、ペッタン…森や山のイメージで散らしたり、舞い散る様子を角度なども考えながら貼っていったりと、それぞれの風にガーデンの色がプラスされていきました。

うちわを仰ぐと、どんな風が吹くのかな~。皆さんの作品を見ながら想像するのも楽しいですよね。



できたできた、さあ皆さんの作品を並べてみましょう!

参加してくださった皆さんやご家族でそれぞれの作品を鑑賞します。

鑑賞の時間っていいなぁと思うのです。

本当は、自分の作品のここはがんばったよ!というところまで発表できたらいいのですが、そちらはワークシートに記入してもらったり、お家でお話していただけたらと思います。


皆さんの作品を見て、「あ、こういうのいいな~」というのを見つけてもらうのも大切なことで、実際にこの場でも他の方の素敵なところを次々言葉にしてくれたお姉ちゃんもいて、温かい空気感に包まれていました。



午後からは暑すぎて、室内での鑑賞会になりましたが、賑やかな色とりどりの風、せせらぎの音が聞こえてきそうなうちわなど、本当に様々な風景ができあがりました。


コラボさせていただいたことで、絵の具の色彩だけでなく、ガーデンの植物たちもうちわに描かれた風の演出に加わり、宝塚市立文化芸術センター・ガーデンハウスならではのワークショップとなり、植物の色にも親しむ時間となりました。

緑あふれる空間で、いつも楽しくワークショップをさせていただけて光栄です。




今回使った杉のうちわは、売上の1%ではありますが、高知県馬路村の森を育てるための基金になっています。

森が抱える問題と、木の製品を使うことによって豊かな森のサイクルにつながるというお話を少しさせていただきました。

身の回りにはたくさんの木製品があります。

100均でも手に入る時代。海外製の安いものから、国産のちょっとお高いもの、いろいろありますが、日本の森を守るだけでなく、それを生かそうと頑張っている地域の産業も、未来につないでいってほしいという思いもあって、杉のうちわを選びました。


ほんのりと杉の香りも感じられる風。

プラ製よりは少し慎重に扱わないといけないですが、大事にしていただき、思い出とともに、長く使ってもらえたら嬉しいです。

色で癒されるひとときをありがとうございました。