『ラストレースへの想い』佐竹 伶文

【ラストレースへの想い】

9月6日（水）〜10日（日）に全日本大学ローイング選手権大会が開催されます。熱いご声援を宜しくお願い致します。4年生全員がレースへの想いを綴りましたので、紹介していきます。

今回の担当は、佐竹 伶文（国教4・国際基督教大学＝東京）です。是非、ご一読ください。

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「エンジョイローイング」

これで終わる、という寂しさと安堵感。最後のゴールラインを超えた後の世界が少し楽しみです。

今が1番楽しいし、もう少し漕ぎたかった。でも上がっていく途中のまま終わるのも悪くないかなとも思います。

毎日2回のハードな練習で追い込んでもケロッとしている人並外れた超人たち。どんなに頑張っても追いつかない背中を見ながら、しがみつくのに必死でした。最後までやり切ると決めた自分自身と見送ってくれた周りを裏切らないために自分なりにもがいてきました。

入った当初から、大きな大会に出ることが出来なくても、常に高みを目指し続ける仲間たちと生活を共にできる事が何よりの幸せでした。自分は一つ下の代とも固い絆で結ばれている恵まれた存在です。側にはいつでも誰かがいました。友達と毎日一緒にお風呂に入って、笑いながらご飯をいっしょに食べる生活は天国のようでした。遊んでくれる先輩や後輩ができたのも嬉しかったです。

1番の支えになったのは同じ部屋やクルーになった相棒たちで、ノリノリで忙しい時も遊んでくれたり、辛い時は静かに寄り添ってくれました。おかげで最後までエンジョイローイングさせてもらいました。

今後ボートを漕ぐ力は錆びていってしまうかもしれませんが、消えないものもあります。

ここで出会った相棒たちに呼ばれれば地球の裏側からでも飛んで会いに行こうと思います。

戸田のボートコースはボートを漕ぎながらどこよりも広い空が見えます。ゴールラインを超えて、俺は漕ぎ切ったぞ！と広い空に向かってガッツポーズをあげれるような気持ちのいいレースにしたいです。

残りわずかですが約7分間の楽しい地獄を最後までエンジョイしたいと思います。

ママ、パパ、ここまで楽しい学生生活を送らせてくれてありがとう。入った時より一回り分厚い人間になれたかな。

支えてくれた周りの全ての人に感謝を込めて最後の一漕ぎまで気を引き締めていきます。