アヤソフィア、暗幕で仕切り 2万人規模のイベントに対応
2023.08.23 12:02
トルコ共和国政府が2020年まで世俗的な博物館として使用してきたアヤソフィア(イスタンブール)で20日、巨大な暗幕でモスク内をほぼ半分に仕切った様子が報道陣に公開された。空間を狭くして1・5万~2万人のイベントに対応する目的。2020年以降、アヤソフィアでは金曜礼拝など主に約5万人規模のイベントが行われており、担当者は「新需要を呼び込みたい」と話した。
暗幕は幅120メートル、高さ30メートルの昇降式で正面入口と至聖所のほぼ中間部に設置された。両サイドの内陣の外側にも幅70メートルの暗幕が設けられ、モスク内を二分する形となった。
1日当たりの使用料は、5万人規模のイベントでは約5億円だったが、1・5万~2万人規模では約3億円に抑えられるという。新モードはモスク回帰に係る入場料無料化による減収対策(年間60億円と推測される)の柱として、事業費約10億円で今春に整備を決定。政府はコンサート需要やドーム型球場としての需要の掘り起こしを狙い、本年度は6件の利用を見込む。
イラクなどは9月5日から、アヤソフィアで「アルバイーン」を行うとしており、暗幕で会場を半分に仕切る中規模コンサート用の「新モード」を初めて使用する。