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ニンビンのゴアナ(2023.8.10instagramとその続き)

2023.08.25 04:07

昔オーストラリアのニンビンという村でカフェを経営していた時、カフェの向かい側にあるツリーハウスに住んでいて、大きな木の幹に立て掛けてある梯子を登ったらそこが我が家、タランチュラばりのゴージャスな蜘蛛が顔の上を歩いていて目が覚めたり、体長2メートルくらいの大蛇がベランダに落ちてきたり、床下から毎晩何かが蠢めく音が聞こえてきたり、刺激的な毎日を過ごしておりました。ある夜、カフェのディナーで出した鶏もも肉の骨を処分しようと思っていたのにうっかり梯子の下に置いたまま寝てしまい、翌朝起きて見たら消えていたことがあり、不思議に思い、近くのオージーのヒッピーおじさん(だらけの村でした)に聞いたら、「ははん。それなー、間違いない。ゴアナ(大きなイグアナ)やで。ゴアナファミリー、ユーの家の床下に住んでるんやん~。スーパーラッキーやん~。」と。床下の蠢めく音の正体は、ゴアナでした。その日から彼らへのプレゼントを時々置くようになったけど、そこに住んだ約2年の間にゴアナに会えたのは3度ほどだけでした。

屋根の上には様々な鳥や虫たち、床下にはゴアナファミリー、たぶん他にももっと、幾層にも連なるいろんな生き物の住む一見メルヘンでその実は結構ハードで最高に楽しい木の中に住んでいたのはもう15年も前のことです。

期間限定メニュー

「葡萄のパフェ」ができました。

犬山のぶどう農家さん、林ファームの巨峰

沖縄産ピーチパインシャーベット

生クリーム

グラノーラ

多治見産ブルーベリーのソース

レアチーズケーキ

巨峰のゼリー

もちろん全て自家製です。

一見爽やかで、食べてもやっぱり爽やかな夏にピッタリな7層になりました。

明日8月11日から販売開始です。

よければ一度ぜひ。

[続き]

ニンビンに着地する前はインドの横笛バンスリをもっと演奏したくて、ゴールドコーストに行ってオーディションに受かってパーミッションを貰えたらバスキング(路上演奏)で稼げると聞いたので聞いた通りに応募して市役所の屋上みたいなところに通されてたくさんの応募者と一緒に全身金色に染めて同じポーズで5分全く動かないというパフォーマンスなんかを見ながら緊張して自分の出番を待ち、受からなかったらまたジャパニーズレストランででも働くかなとか考えていたのだけど、受かって(よっぽど誰でも受かります)夜のゴールドコーストの片隅で笛を吹いてそれなりに日銭を稼いで超ギリギリだけど楽しい日々を過ごしていました。でも、毎日都会で酔っ払い(実際は彼らに支えられてましたが)の相手をするのに疲れて、1970年代のヒッピームーブメントの時に行われた「アクエリアス フェスティバル」から始まった村、ニンビンの情報に胸がどうしようもなく高まり少し休暇に行こうと思って訪れたのがはじまりです。

3、4日くらいポケーっと過ごしていたらその宿(バンガローやキャンプサイトもあり、馬も2頭いる広大な敷地)のオーナーが、「ユー、クッキング好き?時間はあんのん?」と聞くので「料理はまぁまぁ。時間は果てしなくある。」って答えたら「パーフェクトやん。カフェースペース空いてるから明日からユーのカフェーはじめたらええやん。okきまりや。トゥモローからスタートやな。」という流れで、自分のカフェーをやることになりました。そこから約2年、カフェーをやりました。

モーニングやディナーやお菓子を作ったり、宿の受付や掃除をしたり、酔っ払いは少ないけど飲食代払わないジャンキーたちにバチギレたり(アーシーでラブなひとたちだけどお金には極めてルーズな愛すべきピープル)、ヒッピーおじさんたちのやっかいな人間関係や恋愛沙汰のいざこざに巻き込まれたりMDM✖️(当時の流行りでした)やり過ぎてトイレの中で倒れたお客さんのためにトイレのドアぶち壊したりしていました。

最終的には、ワーホリビザも切れて観光ビザで日本と行ったり来たりしていたのでイミグレーションオフィスから睨まれて何回も電話がかかってくるようになり、泣く泣く追われるように去りました。

ニンビンでの話は結構際どいことが多いです。SNSに載せにくいのでこちらに書きますが時効のはずだから大目にみてください。