続・私はフローラ派である
以前この記事で「私はフローラ派」と書きかけていたのだけれど、肝心なことに触れていないままだったので、続けます。なお今回は「ドラクエ5に何一つ興味がない」という方にはものすごく退屈な記事です。すみません。(ゲームの内容についてはこちらなどを参考に)。
ゲーム内のイベントで花嫁を選ぶ際、大多数派ビアンカではなく絶対にフローラだ!というと、大抵は以下の三つが理由だと決めつけられます。いわく、
「イオナズン(爆発系最強呪文)が使えるからでしょ?」
「裕福な両親がいるから、色々とお得だよね」
「髪が青い子ども(が生まれる)はカッコイイもんね!」
ちっがーーーーーう!そうではないのです。もちろん、どれも納得する理由ではあるけれど、本当のところはそうじゃない。イオナズンを使えるキャラは他にもいるし、両親が裕福かどうかはさほど重要ではない。さらに髪の色を言うなら、私は金髪の方が好きですよ。
それでも私がフローラを最も素敵だと思うところは、なんといっても彼女の性格です。
年頃までは修道院に預けられていた生粋のお嬢様。両親の深い愛情を受けて育ったフローラ。誰が見てもその麗しさは言うまでもなく、内面もしとやかさと慈愛に満ちた女性です。が、同時に誰も知らないほどの度胸と情熱を内側に秘めているところ。このギャップに魅力を感じるのです。
主人公が結婚相手をどちらにすべきか悩んでいる夜のこと。実は同じくビアンカも眠れない夜を過ごしています。反面、なんと。フローラはぐっすり眠っているのです。この大胆不敵さとおおらかさ。安心感半端なし。惚れ惚れします。
また、出会った頃はどちらかと言えば控えめに見えた彼女。結婚してからは驚くほどの勇敢さを見せます。でなければ、蝶よ花よと育てられたお嬢様が、父の敵を討ち母を探し出すという重い使命を負った夫と共に、全てを投げ打ってまで過酷な旅に出るなど到底できるわけがありません。
さらに付け加えるならフローラはかなりの天然キャラでもあります。ここでは書きませんが、彼女の台詞は思わず吹き出しそうなチャーミングさがあふれています。素直で疑わない性質に裏打ちされたふた心のない明るさがいい。いずれにせよ、フローラの内に秘められた情熱と強さには畏敬の念を抱かずにないられません。彼女は、世界のために戦う主人公、の心を救う、たった1人のキーパーソンなのです。
思うに、主人公とビアンカはとてもよく似ている気がします。悪い意味で、です。
夫婦のみならず友達でもそうかもしれませんが、2人の価値観が似ているのは良いことです。が反面、弱点と呼ばれるところや不得手な分野も同じだった場合を考えてください。それって、結構な悲劇ではないですか?なぜなら、何か試練や問題があった時にはどちらも同じように苦しみを感じたり、つまづいたり、倒れて起き上がれなくなったりする可能性があるからです。大変。それこそ悲劇です。
真面目だけれど辛い過去を抱えている主人公は時にとても繊細です。が、そんなに大ごとに取らなくても大丈夫!と、大らか、かつ明るい笑顔で包んで、不安を吹き飛ばしてくれるようなハッピーな女性。それがフローラだと私は思うのです。度胸、情熱、勇敢さ。これらを合わせ持つ天然キャラの可愛い女性。もう、主人公にぴったりです!ゆえに、私はフローラ推しを主張するわけですよ。お分かり?
と、まあ。
この件については「たかがゲームのエピソードによくそこまで深く考えられるね」と大抵はつっこまれてしまうので、普段は話しません。この場を借りて書けたので、役得的に少し満足です。
ついでに言うと。
夫婦でもともだちでもきょうだいでも、相手が弱っているときや困っているときに支えることができる関係って、とても素晴らしいと思います。などと、現実世界に紐付けて、筆を置き‥ もとい。キーボードを打つ手を止めます。