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EBP Research News

研究成果の活用 | Research Utilization: An Overview (1994)

2023.08.27 22:30

EBM/EBPという用語が登場する前にも看護分野でも「研究で得られた知見を実践に活用する」という考え方はすでに提言されており、それは”Research Utilization” (研究成果の活用)という用語が用いられていました.

EBMが提言された1990年代の記事(Gennaro, 1994) "Research utilization: an overview" では、現在(本記事執筆:2023/8/28時点)の看護にもそのまま通じるであろう看護実践と研究のエビデンスの接点について、以下のような内容が綴られています.







以上は、本文の一部ですが、他にも、次のようなトピックについて述べられています.


本サイト管理人の意訳を含みますので、ぜひ本文とともにお読みいただければと思いますが、皆さまいかがでしょうか.もうこのフェーズはとっくに通り越しているという分野もあれば、まだまだと課題を感じる分野もあるかもしれません.

Research UtilizationからEBM/EBP、Dissemination & Implementation へと、研究の知見を実践に統合していく研究の方法論は進化し、最先端の知見が増える一方で、約30年経ってもこの文章がそのまま色褪せないとしたら、やはりそこにはまだ普及の課題が残っているということです.

「できうる限りの最善のケア」を構成する要素の1つとして、研究の知見が実践と確実にリンクしていくように、生涯教育として、EBM/EBPが根付くことが期待されます.


なおResearch Utilizationに関する代表的な研究例としては、1991年にFunkらが発表したthe Barriers scale を用いた調査があります.日本でもBarriers scaleの日本語訳を用いた論文が発表されています.他にも、日本でオリジナルで作成された研究成果の活用に関する尺度もあります(亀岡ら, 2012).

当サイトでは、記事のTagsに「Barriers scale」をつけているものは、この尺度に関する論文などを紹介している記事になります.サイト右のサイドバーからもアクセスできます.ご関心のある方はぜひアクセスしてみてください.


Reference.