ベトナム旅行記①
久しぶりの旅のきっかけは、人生初の「手相」である。
「旅をした方が良い」と言われ、手のひらに伸びる海外線をペンでなぞられた。
台湾、タイへ行ったのが四年半前。
リュック背負って楽器片手に
異国の街を食べ歩いた。
わたしたちはアジアの旅が好きだ。
懐かしんで、いいな、と思った。
とはいえ
なかなか思い切れない年になったのか、
あれしなきゃ
これがあるから
あれが無いから
である。
しかし一方で
「ベトナムに行こう」と
とおるちゃんが、ぱっぱと航空券とホテルを予約していた。
彼はベトナムに行った経験があり、
「中でもホイアンの街並みが最高なんだ」と
ベトナム人のような顔をして私に力説してくれた。
少し疲れていた手のひらと線を見つめて、
やはり無性に旅をしたくなってきた。
そんなわけで海外旅行計画はあっさり決まり、
切れたパスポートを慌てて取得手続きした。
この後は
旅の記録を淡々としていく。
2023.8.24〜8.25
浅草で前乗りして
25日朝、成田空港からのフライト。
格安航空会社ベトジェットエアの注意点は、
手荷物含めて7kまでという厳しめの重量制限。
今回は東京での前乗りなども合わせると9泊だが、カートや大きいバックパックはやめた。
小さなリュックで、中身はかなり最小限におさえる。
鍵盤ハーモニカと録音機もそれぞれ持って、無事に飛行機に乗ることができた。
25日14時過ぎ、ハノイ空港に着。
よくわからないけど飛行機が遅れていて、19時半頃に国内線に乗り換える。
ここまで来れば、よくわからなくても良いモードになる。
この空港で過ごした際の思い出は
ファストフード店のコンボドリンクの選択肢の幅が狭く、やむ得ず頼んだスプライトが特大激甘であったことと
空港の待ち椅子が空きが無く、利用したマッサージチェアに限界まで座り続けてみたことである。
この時点で、日本人は割と居る印象である。
ようやくホイアンへ到着したのが21時過ぎ。
勧誘を潜って
メーターの付いた白か緑のタクシーを選び、
1時間ほど乗って
トゥボン川の側のホテル「Dong Nguyen Homestay Riverside」へ。
独特の香りと湿度と風
すごい交通量にけたたましいクラクション、相乗りしまくりのバイク。
無事にホテルでチェックインを済ませ
缶ビールを買って、夜の川沿いを静かに歩いた。
ここでは毎日ナイトマーケットがある。
お祭りは明日からじゅうぶんに堪能できる。
とても疲れた。
しっかり眠ろう。
(続く)