8月13日 大船渡→陸前高田→一関(107km)
道の駅「さんりく」を出て、今日も三陸海岸沿いエリアを走る。
現在、本来であれば有料の三陸沿岸道路が無料開放されているので、土砂崩れや倒木の危険もなく、スムーズに大船渡の海岸沿いの町、綾里地区へと進む。
このエリアは、明治、昭和と度重なる大津波被害に見舞われているエリア。
明治の大津波では、国内観測史上最高の38.2メートルを記録し、東日本大震災でも、25メートルほどの津波の襲来を受けている。
綾里湾に近い この平地では、所々に被害の爪痕を残した建物が見受けられるが、昭和の大津波後 高台移転してた綾里白浜地区住民の人的被害はゼロであったという。
「歴代の教訓を生かす」。
最近、よく耳にする言葉。
多用されれば されるほど、その意味は軽くなりつつあるが、正確な情報共有と、的確な判断力さえ働けば、まだまだ なんとかなるという希望を見た気がする。
さて、次に一行が向かったのは大船渡の隣に位置する陸前高田。
ここは、誰もが知る「奇跡の一本松」が残された被災地。
半ば観光地化されており、駐車は海水浴場並みの賑わいを見せる。
一本松と破壊されたユースホステルをのぞむ。
そこにあった看板が、こちら。
道中に見つけた、道の駅「高田松原」。
震災対策を施されていたため、海岸沿いに建つ建造物としては珍しく建物全体の破損は少ないようだ。
雇用促進住宅宿舎。
後続車がいたので停車出来ず、通過中に撮影。
4階まで波が貫通した痕跡が。
近くのエリアは、以前更地のまま。
一方で、商業施設や駅といったインフラは整いつつある模様。
港湾そば、被災地10mのかさ上げが行われ、住民の帰還を待つニュータウン。
かさ上げには住民一戸あたり約5000万円ほどの資金が調達されたと聞くが……。
人が集まるから、そこに街が出来るのか。
それとも、商業施設、娯楽施設、インフラが整備された所に人が吸い寄せられていくのか。
街のあり方、居住環境のあり方とは?
いろいろと考えさせらる一日であった。
その後、車は海岸沿いを離れ、岩手県の内陸部へと進み、道の駅「厳美渓」に到着。
この道の駅には、一関市博物館が隣接しているが、月曜日だったので残念ながら休館。
冠に、「もち と 湯 の郷」とあったので温泉♨️が併設されているに違いない。
なかったとしても一関温泉郷の中にあるので、徒歩圏内にはあるものと信じ楽しみにしていたが、これまた残念なことに、隣接もしていなければ、徒歩圏内にも見当たらず。楽しみは明日に持ち越すことにする。(K)
道の駅の近くには、厳美渓という景勝地があるので、周辺をジョギング。
私は渓谷に弱い。
水の流れを見ていると、時間を忘れてぼーっとしてしまう。
白く泡立つ水面と黒く苔むす岩床の間を、グラデーション鮮やかに流れる水流。
屈曲部の淀みの深緑。
水音をかき消すほどの蝉の鳴き声に、東北の夏の生命力を感じた。(Y)