メルラネラ類の飼育
ここ数年、ダンゴムシ市場を賑すメルラネラ。
ベトナム原産のダンゴムシである彼らの特徴は、その奇抜な色彩美です。
種類によっては、現地で色合いごとに選別されて異なる流通名で輸入されているものもあるようで、国内では混乱も招いています。しかしそれだけ彼らには魅力があります。
私も、そんな彼らの美しさに魅入られた1人であり、ここ数年新たに飼い始めたダンゴムシの殆どがメルラネラの仲間である程です。
そこで、今回はこれまでに飼育してきたメルラネラの飼育のコツと特徴を簡易にまとめてみることにしました。
Merulanella sp. Scarlet
Merulanella sp. Ember bee
Merulanella sp. Blister fire
Merulanella sp. pastel
飼育のポイント
まず最初に、彼らは非常に蒸れに弱いです。
通気性さえ確保できれば、ある程度多湿でも調子良いので、飼育容器の通気性と給水加減に気を配りましょう。
また、よく動きまわるダンゴムシで、壁も登るので脱走に気を付けましょう。蓋の裏などによく張り付いてたりします。
よく動き、よく食べ、床材を汚す種類です。特にお気に入りのシェルターの下には、あっという間に糞が堆積します。
ソイル飼育の場合は、他種よりもまめに掃除をしたり、やや粒子の多きな用土を使ったり、腐葉土飼育の場合はヤシガラを混ぜ込むなどして用土の目詰まりにより通気や通水が悪化しにくくなる工夫をしましょう。
樹皮を平面的ではなく、立体的に裏側の通気を意識したレイアウトの気配りも成果につながっています。
活発に動く種類なので活性が分かりやすいです。
日々の世話で餌食いの良い給水頻度や掃除のタイミング、蓋の開け閉め後の変化を観察してみて下さい。
ダンゴムシ飼育の場合、世話による蓋の開け閉めも、空中湿度の変化や換気の効果があるようで、その後の活性が変化する場合もあります。
メルラネラの仲間には体長が2cmを超える大型種?もいます。彼らの飼育は広めの容器での飼育が成功の秘訣なようです。
レイアウト例
これまで頒布してきた飼育Kitでの説明になりますが、マニュアル記載の手順よりもヤシガラはジメジメとした加水します。
しばらくすると、床材までシットリと湿るので、その状態を維持するよう心がけてます。
※マニュアルでのセッティングは、ヤシガラとヤシガラ周りは湿り、床材は乾き気味な乾湿の明瞭な勾配となります。
どの種類も同じセッティングで上手く飼えてますが、ディアブロは床材が汚れるとポツポツと減りだすので掃除の頻度が維持のコツだと感じています。
給水は、ヤシガラがいつも湿っているような加水で管理しています。
POINT☞
一度に産まれ子数が多いので、増えていく過程で飼育環境が悪化したり、何故か数度増えてから突然バタバタと数を減らすトラブルが起きがちです。可能であれば、こまめに容器を分けて複数個で管理することが壊滅を避けるポイントになります。