Flat Rock Speedway
こんにちは。今回はミシガンに来て最初のレースです。
レースウィークNo.5、Flat Rock Speedway(フラットロックスピードウェイ)です。ここは小さなローカルトラックですが、こういったトラックがアメリカにはたくさんあります。ほぼ毎週末どこかで何かしらのレースが開催されています。
Flat Rock Speedwayはこんな感じです。
観客席もありますが、横の芝生からも見ることができます。入場料は15ドル、子どもは無料です。
こちらはガレージです。
奥の方にカラフルな箱が見えますか?あれはスクールバスです。スクールバスでレースをすることもあるのです。カーズ3のあんな感じです。スクールバスで小さなサーキットを走るわけです。もう曲がらなくて大変です。バス横転→ドライバー脱出→ガッツポーズ→大歓声という、転んだらヒーローなレースです。今回はスクールバスレースはありませんでしたが、いつかは見てみたいですね。興味のある人はYoutubeで映像を見てみてください。
今回は3レースあります。Outlaw super Late Model(アウトロースーパーレイトモデル)、Street stock(ストリートストック)、Figure 8(フィギュアエイト)です。
まずはアウトロースーパーレイトモデルです。
ちょうど夕暮れ時に決勝レースが始まり、夕日を抱えて爆音で走るレースカーたちは非常にいい画でした。しかし、この車たちをよく見てください。変な形じゃないですか?(笑)。コックピットが左に寄っています。何でかは知りません。おそらく右に曲がる気は一切ないのでしょう(笑)
続いてストリートストックです。
レースの様子です。まだまだ序盤です。この車の形はまだまともですね(笑)
こういったローカルレースは全員がアマチュアレーサーなので、車の作りは中々ひどい(凄い?)です(笑) そのあたりはアウトロースーパーレイトモデルもストリートストックあまり変わりません。近くで見てみましょう。
ただ鉄板を曲げたような作りです。よく見ると色々な所が歪んでいます。前輪のフェンダー(タイヤ周辺)なんて、これでええんか?と思うほど薄いですね。NASCARだって骨組みに鉄板を張り付けたようなものですから、さすがアメリカというか、ストックカーにカテゴリーされる車ですね。こんな車でもレーシングカーです。400~500馬力あるそうです。
レースはお金がかかります。仕事をしながら車のチューンにメンテにガス代に工具、クラッシュしたら修理費もかかります。公道は走れないのでレースカーを運ぶホーラー、牽引車等の用意も必要です。もうプロは目指さず、本業で家族を養いながら趣味でレースをしているような人たちが多いです。プロに行く人もここから始まります。そういう人はすぐに上位カテゴリーに上がっていきますが...
しかしながら、ローカルトラックにはローカルトラックのテクニックがありFlat Rock Speedwayを知り尽くしたベテラン達の走りは見事です。その辺のプロでは勝てないと思います。
家族みんなで応援に駆け付け、パパの勝利を願います。何組かの家族を見ましたが、どの家族も非常に熱の入った応援でした。このように小さい頃からレースがとても身近にある環境です。みんなでお揃いのパパのTシャツを着ていました。私もものすごく欲しかったです(笑)。売店にはこのトラックのグッズは売っていますが、レーサー個人のグッズは売っていません。レーサーのグッズも出せばある程度売れるとは思います。私は買います(笑)
最後はFigure 8です。
文字通り8の字のコースを走ります。8の字と言っても立体交差ではないですよ?交差点です(笑)。カーズ3でも8の字レースは出てきましたね。
交差点を通るレースということは、こういこうことです。お互いスレスレで駆け抜けていきます。クラッシュしそうになったら観客からは歓声があがり、クラッシュすると大盛り上がりです。師匠曰く「アメリカでしかできないバカなレース」です。車もぶつかる前提で側面ガチガチです。もしこんなレースを日本で提案したらバカだのアホだの言われて絶対に実現しないでしょう。まさにアメリカならではのレースです。
ただドライバー達も単に毎回ぶつかるわけではありません。経験に裏打ちされた絶妙なスピードコントロールでぶつかりそうでぶつかりません。クラッシュを避けるためにブレーキで大減速などはしません。スピードを大きく落とさずに交差点を駆け抜けるのです。そのテクニックに感心するばかりです。
アメリカではカーレースは非常に身近な文化です。NASCAR Cup SeriesやIndy Carを最高峰としオーバル中心のサーキットがその辺にあります。NASCAR Cup SeriesはF1の3倍以上の視聴者を記録することも多いアメリカ最大・最高峰のモータースポーツです。
ローカルトラックにはローカルトラックならではの文化があります。NASCAR3大シリーズのTシャツを着て行ったり、気合いが入ったおしゃれをしていくと「こんな所で気取っちゃってー...」なんて思われたりします。私はフィリピンで貰ったフィリピンのバスであるJeepney(ジプニー)がプリントしてある結構ヨレたTシャツで行きました。何とか車が書いてある使い古した服を探してたどり着いた答えです。すると、入口のスタッフのおっちゃんに「お前はフィリピンから来たのか?」と聞かれました。話をしていくとおっちゃんのお母さんがフィリピン人なのだそうです。Jeepneyシャツが役に立ちました(笑)
ハンバーガーやホットドックを買い、ビールもしくはルートビールを買い、準備は完璧です。荒いけどしっかりテクニックの詰まったレースを観戦です。また観客席の下で肉を炭焼きにしているからいい匂いが漂ってきます...思わずもう1セット買いたくなります(笑)
トラック横の芝生ではピクニックしながらレースを見ることもできます。
初めてのローカルトラックでのストックカーレースは、ツッコミ所満載だけど目を見張るテクニックもあり、勝利した車からはお腹がボッコリと出たおっちゃんドライバーが出てくるという最後のサプライズまであった(?)レースでした(笑)
入場料も安く非常に気軽に行けるレースが身近にあるアメリカ文化がとても気に入りました。大きいサーキットにもローカルトラックにも色んな所に行ってみたいですね。
今回は以上です。
次回はNASCAR Xfinity Seriesです。