「ふたりの花見弁当」/山口恵以子【昔はよかったと思いたくなったら読む一冊】
今しかできない時間の使い方を考えさせられる
「ふたりの花見弁当」/山口恵以子
「ふたりの花見弁当」は食堂のおばちゃんシリーズの第4段。
今回も、前作までに登場した常連さんたちとの日々を描いている。
食堂のおばちゃんシリーズは夫の両親が佃で始めた食堂を義父、夫亡きあと、義母と一緒に切り盛りしているお話。
※前作までのざっくりした内容はコチラからも!
今作は、人生のステージごとに時間の使い方が変わることを考えさせられる場面が多かった。
80代半ばの義母が、10年前にできたことができない現実を冷静に捉え、これから5年後、1年後、さらには昨日できなかったことができなくなっていくだろうと老いについて語るシーンや、主人公と義母がそれぞれの思い出の味を探しに行って、すっかり店が変わってしまったことに戸惑う場面など、今目の前にあるものは自分の体も含め今だけのものなんだと何度も思わされた。
変わらずにいたいと願ったり、逆に、大きな変化を期待した、自分だけ取り残された気分になったりと、色んな悩みを持つ人が出てくるけど、お客さんを大切にする気持ちは変えずに材料費の高騰や客のニーズにも上手く対応しながらやっていく食堂の力強さに元気をもらえる。
まだまだこれからもこの食堂、そして作品が続いていってほしいな。
去年の自分も今年の自分も!
おいしいものはおいしい
昨年と同じく夏休みに小田原に連れていってもらった。
夜も朝も大好きなバイキングを堪能。
アジの開きにたたき、かまぼこに早生ミカンと・・・
好きなもの、たくさん食べてしまうものは一年経っても変わらないな~。
毎年同じように過ごせるって幸せなことだ。
そのうち、食欲が細って、バイキングに行けなくなるかもしれない。
とはいえ、今回ローストビーフを頂く際に、『1枚で良いですか?』と聞かれ、前に並んでいた高校生くらいの男子のように『いえ3枚下さい』と言えず『はい、1枚で』と答えてしまったことを後悔するほど、食い意地は留まることを知らないのだけど。
食べられる時に食べられるものをおいしく頂いておこう!
感謝。