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ローズマリー~ハチミツレモンとハンガリアンウォーター

2018.08.16 03:21

相変わらず暑い日が続きますが朝の日影と風が涼しく感じられるようになりました。

涼しい時間に庭の植栽を剪定するついでに、伸び放題になっていたローズマリーを本人(?)だったら赤面する程までに刈り込みました。よってローズマリーのストック量が潤沢なので少量を使用してハチミツレモンシロップを作りました。

レモンをスライスしたりローズマリーを手に取るだけでキッチンがフレッシュで気持ち良い香りに満たされます。

梅シロップと違って1日ほどでレモン果汁が上がって来るので、瓶の中が果汁で満たされたらローズマリーは色が変わる前に取り出してしまいます。これで残暑を乗り切る爽やかなハチミツレモンシロップが完成です。

ローズマリーと言えばもっとも有名な逸話は「ハンガリアンウォーター(原型はローズマリーの薬酒)」。14世紀70歳だったハンガリー王妃これを使用(飲用とも塗布とも)したところ、持病(痛風、又はリウマチ)が回復し、若々しさを取り戻し隣国ポーランド王から求婚された。というなんともザ・ファンタジー。

物語と言われる所以は、ハンガリアンウォーターの出どころもレシピも全く不明であることが主に挙げられています(王妃本人がレシピを記したとされる書物も捏造と言われています)。

おそらく当時の商人が高価であったローズマリーの蒸留薬酒(アルコールを何度も蒸留するのは手間がかかり高コストだった)に変わってローズマリーウォーターやチンキを市民に流通させるべくそのような脚色をつけた。というのが妥当と言われています。

とはいえ、ローズマリーに含まれる成分カンファーは現在の歯痛薬の原型とされる成分なので、実際の効果は別として、爽やかな香りも相まって痛みが和らぐ「ような気がした」のかもしれませんし、ペストが流行し始めたり戦争で隣国と同盟を結んだりと不安の多い時代とあれば、一国の王妃を冠した物がまことしやかに流行するのもわかる気がします。


夢のあるハンガリアンウォーターなので、逸話の一部をクローズアップして「鎮痛」や「アンチエイジング」が独り歩きする傾向がありますが、どうも私は「美味しくいただく」ほうに俄然興味がわきます。

「ロマンチックな逸話にあやかる」くらいの軽い気持ちで、ローズマリーの香りを楽しむのが丁度良い癒しになるのかもしれません。

作ったハチミツレモンシロップを冷水や炭酸水で割っていただくのが楽しみです。ふふふ。