Ameba Ownd

アプリで簡単、無料ホームページ作成

トライアスリート  326のブログ

海外レースデビュー!アイアンマンケアンズ 2018 その③

2018.08.16 09:30

レース当日。ついにこの日を迎える。


昨日は20時にベッドに入ったけど、全然寝付けずに午前3時に起床した。

ゆっくり準備体操しつつ、朝ご飯を食べる。

朝ごはんはバナナとパン、カレーを食べた。カレーはルームメイトの池田さんからもらった。

迎えのバスは4時30分に出発。さすがにみんな緊張している雰囲気。忘れものがないか、確認しまくった後にバスに乗り込む。


会場までの約30分間、レース展開をイメージする。目標タイムをもう一度頭に刻む。気持ちで負けないことを自分に言い聞かせる。


スイムスタート地点に着くと、すでに多くの選手、スタッフ、ボランティアで賑わっている。バイクに補給食やドリンクを取り付け、「今日も頼むぜ!」とバイクに喝を入れる。


スイムスタートは、7時35分。プロ選手がスタートして、10分後にエイジグループがスタートする。

ウェットスーツを着て、いよいよレーススタート!福岡から参加の北原さんと栃木から参加の池田さんと。

スイムコースは、海の上に並べたブイを周る3.8km。

泳ぎ始めると、思っていた以上に波が強く、ブイがかなり見にくい。他の選手についていきながら、なんとか折り返しのブイまでたどり着くと、あとはフィニッシュまでラストスパート。息継ぎの時に、かなり海水を飲んだ。

ゴーグルの締めがきつかったのか、目の周りが痛くなり始める。波の影響もあり、まっすぐ泳ぐことができず、おそらく4.0km以上泳いだに違いない。

なんとかフィニッシュエリアにたどり着くと、タイムは1:31:24。

やばいこれまでで一番遅いタイム。スイムからあがると急いで、走りながらウェットスーツを脱ぎ、バイクシューズとヘルメット、補給食を背中のポケットに入れる。

自分のバイクがあるところまでダッシュで移動して、乗車ラインまでバイクを押しながら走っていく。

撮影中のもっさんを横目で見つつ、いよいよ180kmの旅のスタート。後から気づいたけど、スタートしてすぐの段差で後ろに付けていたドリンクを落としてしまった。

スイムで出遅れたこともあり、前半から攻めたペースで20 - 30人ぐらい抜いていく。坂道も多少あるコースだけど、登りは得意なので、ガンガン飛ばしてスイムの遅れを挽回する。20kmごとにエイドステーションがあり、水やスポーツドリンク、バナナ、補給ジェルなどをもらうことができる。

本当にスタッフ、ボランティアの方に感謝しかない。

「なんだこの腹痛は。」調子が狂い始めたのは、確か60-70km付近。ここまでは平均時速37kmで走っていたが、謎の腹痛により、徐々にスピードが落ちてくる。他の選手にも抜かれていく。

やむを得ず、エイドステーションのトイレに駆け込む。こんなレース展開になるとは思っていなかったが、これも含めて実力というか、これがレースだ。受け入れるしかない。その後も腹痛は完治せず、違和感があるままケアンズ市内まで戻ってきた。

残り20km。ここからは気合いで徐々にスピードをあげるが、開けたサトウキビ畑のコースは向かい風が強い。やっとバイクのフィニッシュエリアまで帰ってきた。

レース会場はもうお祭り状態。観客もお酒を飲みながら、「フォー!!」と陽気に応援している。

バイクを降りて、ボランティアにバイクを渡し、最後のランに入る。今回のランニングシューズは、ニューバランスのHANZO R。約1ヵ月前から履き始めたけど、かなり履きやすくて、走りやすい。

180kmのバイクを終えた後に、すぐ走るとやはり足が変な感じ。

一番得意なランニングに入り、この42kmでごぼう抜きしてやる!と気合を入れてペースをあげていく。

コースは14kmを3周回。知り合いの選手ともすれ違い、何度も励まし合う。自分の名前を呼んで応援してくれる人もいて、さらにテンションがあげながら、最初はキロ5’00で走り出し、徐々にキロ4’30までスピードをあげる。

しかし、バイクで酷使した脚は思っている以上に疲労がきていて、20kmを越え始めた付近から徐々にスピードが落ち始める。「練習不足」と思いながらも、一歩一歩足を前に出して、最後まで走りぬくという信念で走り続ける。気づけば、もう外は暗くなっていた。

予想していたレース展開にならず、悔しい気持ちを頂きながら、最後は「アイアンマンになりたい」という気持ちだけでフィニッシュラインを目指す。空腹と水分の摂りすぎでお腹の中は変な感じ。これも経験不足だと思い、待ちに待ったフィニッシュエリアまでたどり着く。

体力的にもメンタル的にもボロボロな状態だったカラダは、最後のアイアンマンのカーペットが見えた瞬間、一気に力がこみ上げてくる。


ここを走った感覚は今でも覚えていて、感動の瞬間だった。


自分の力でここまで走り切った、と最後の数メートルを噛みしめながら走る。


「MITSURU~OMEDETO~!!!」MCの人が片言の日本語で呼んでくれた。


これが本当に嬉しかった。

11:34:42。レース中いろいろなことがあった。でもここまで頑張ってきてよかった。目指していたタイムではなかったが、今のレベルが十分にわかった。

練習も必要だけど、経験値もとても大事。今回のこの経験は必ず今後に役立つと自信を持って言える。この感覚を忘れないために、このレースレポートにも書いておきたい。

ただがむしゃらに練習してきた約半年間。目標があるとやる気が出て、いつも楽しく練習に取り組んできた。練習すればするほどタイムとして結果が出るのがこの競技。今までやってきたことは間違いではない。


しかし、世界に通用するレベルではなかった。これは、自分の中でしっかりと受け止めて、改善していくしかない。後ろを振り返っている時間はない。まだまだ走りだしたばっかり。

これから続く道は、決して簡単なものではなく、長く苦しいものになるかもしれないけど、人生をかけて目指す価値のあるものだと感じた。この経験はスポーツだけでなく、私生活やビジネスにも必ず活用できると思う。


だから僕はあきらめない。これからも走り続けるし、この競技だけでなく、色々な困難にも「挑戦」する気持ちを忘れないようにしたい。


何よりもなにかに「挑戦」している自分が一番輝いていると思う。

最後に、こんな僕の挑戦に賛同してくれた皆さま、そしてケアンズまで密着取材に来てくれたもっさんとShoに再度全力でお礼を言いたい。


僕の挑戦はまだ始まったばかり。貴重な経験をともに分かち合えることができて本当に良かった。


ベストな環境に身を置き、常に謙虚で、継続することがすべて。


これからもポジティブに生きていきます。



326