小惑星「セドナ -Sedna- 」に寄せて
先日、魚座満月の日に月の近地点時のホロスコープを何気なく眺めていたら、小惑星セドナが双子座に入っていることに気がつきました。
セドナが双子座にいる
この事実にシンプルに私は感動しまして、あらためて小惑星セドナについて学んだり、想いを巡らせてみました。
小惑星セドナとは
小惑星セドナは、正確にいうと太陽系外縁天体であり、将来的には冥王星型天体=準惑星に分類される可能性があります。
とはいえ、その軌道は冥王星の遥か彼方を楕円形に回っており、公転周期は11,400年と言われています。
同じ太陽系外縁天体であるエリスの方が外側をまわっているのですが、なぜか近日点はセドナの方が太陽から遠く、そのためかセドナの表面温度は−240℃という冷え切った星です。
このような特徴ゆえ、極寒の海に棲むイヌイットの海の女神である「セドナ」という名が付けられました。
Wikipediaの『セドナから見た太陽系』という想像図がとても素敵。
(素敵と感じるか、寂しいと感じるか、感じ方は人それぞれかもしれません…)
セドナから見えるのは、太陽だけではなく太陽系そのものであるという。
太陽があまりにも遠いが故に、昼というものは存在しないのかもしれません。
11,400年かけて故郷を想い旅をするのは、どんな気持ちでしょうか。
セドナという海の女神
イヌイットに伝わるセドナの伝説は、決して幸せな物語とは言えないかもしれません。
裏切り、喪失、分離、孤独、自己犠牲…
それでもセドナは北の海の女神となり、海の動物たちを守り、漁師たちには時に厳しく、豊かな恵みをもたらします。
海の女神セドナはまた、私たち人間の祖でもあると言われています。
一説によると、世界各地に残る巨人伝説とも関わりがあるそうです。
この地球では、文明が幾度か滅んでいると言われています。
イヌイットの伝説に伝わるように、この地球上にまだ巨人たちがいて、私たち人類に知恵や文明を与えていた太古の時代。
人類史に残る古代より、もっとずーっと古い古い時代の記憶とセドナは関係があるのかもしれません。
と言いますのも、天文学的にもセドナのような太陽系外縁天体には、太陽系の初期の頃の古ーい情報が残されているのではないかと考えられています。
そのため、セドナが再接近する2075年に向けて、スイングバイ計画も立てられているのです。
海王星よりも外側を公転するセドナのような天体は、太陽系初期の様子を伝える始原的な天体だ
(Sorae『1万年に1度の好機? 太陽系外縁天体「セドナ」に向けて探査機を打ち上げるなら2029年が最適か』より)
(セドナの軌道 Wikipediaより)
西洋占星術で見るセドナの双子座入り
セドナはこのようにとても遠いところを旅しているため、ホロスコープ上で見ると、ひとつの星座を何十年も、ゆっくりと時間をかけて通過していきます。
筆者が生まれた時(46年前)、セドナは西洋占星術でいう牡牛座の5度にいて、キロンと並んでいました。
その後もセドナは牡牛座にいて、2003年セドナが発見された時も、もちろん牡牛座です。
そして、今回セドナが双子座に入ったのは、ちょうど今年2023年の双子座新月の頃であったようです。
セドナの双子座入りが、双子座新月の頃というのは、すごく素敵ですよね!!
まさにこの風の時代に風サインの双子座に入ったセドナ。このことにも、何かセドナの運命的なエネルギーを感じます。
セドナが牡牛座にいた時代は、人類が大きな戦争を終えた後の復興から、近代科学の急速な発展が進んだ時代。
宇宙開発も進みました。
それにともない、地球の環境も失われた部分が大きい。まさに、牡牛座(地球・物質)の喪失(=セドナ)という時代であったかもしれない。
ただ、私たち人類はこのセドナ牡牛座時代に学んだ部分も大きいです。
双子座のキーワードのひとつに、「統合」があります。タロットで言うところの「Lovers」です。
セドナのキーワードに分離がありますが、このセドナ双子座時代こそ、セドナに人間たちの愛を届けられると良いですね。
双子座は上と下を自由に行き来することもできるサインです。
セドナの接近をただひたすら待つのではなく、私たちの方からセドナに「もう大丈夫」と伝えてあげましょう。
科学の発展が地球を破壊するのではなく、自然・人間・科学が一体となってこの地球を癒す時代がもうそこまで来ています。
そう考えると、セドナ双子座時代、ワクワクしますね。