TL プロール(アニメイテッド版) レビュー 2023.09.05 03:58 今回のレビューは、トランスフォーマー レガシー より、“TLー33 プロール” です。 “トランスフォーマー アニメイテッド” に登場したオートボットのサイバーニンジャ、“機密偵察員 プロール” が、レガシーで発売されました。 これまで、いわゆるG1に登場するキャラクターをメインにリメイクしてきたジェネレーションライン。 ほかの世界線のキャラクターがラインナップされることがなかったわけではないですが、とくに明確な線引きはなかったように思います。 それがこの度、レガシーになって多元世界=マルチバース・・複数の並行正解から時空を越えてキャラクターがやってくる・・という設定が盛り込まれました。 これはまぁ、ぶっちゃけG1キャラメインでリメイクをし続けるうえでネタ切れになってきた、という部分もあるのでしょう。 WFC3部作からレガシーで一旦リセットされなかったこと、スタジオシリーズでも86でアニメ版のキャラを出すようになったことなどが理由ですね。 個人的には、特定の人気キャラばかりが少し方向性を変えて繰り返しリメイクされるよりも、共通フォーマットでキャラが増えるほうが嬉しいので、そのために裾野を広げたレガシーのやりかたはありがたいと思っています。 ちなみに、G1以外の世界出身のキャラには商品名に○○ユニバースと冠してくれているので非常にわかりやすいです。 すでにプライム、G2、コミック、アルマダ、サバトロン、ロボッツインディスガイズ2000(カーロボット)、さらにはダイアクロンと、ビーストウォーズを含むG1と併せて8つのユニバースが参戦済み そこに今回、また新たにアニメイテッドユニバースが加わることになった次第。 トランスフォーマー アニメイテッドは、2007年にアメリカのカートゥーンネットワークで放送されたアニメ作品です。 日本では2010年にテレビ東京系で放送され、トイも同時期に発売されています。 登場するトランスフォーマーたちのデザインがカートゥーンらしいかなりデフォルメされたものになっていて、それまでのシリーズとは一線を画していました。 僕は、アニメ自体はほぼ見ていないのですが、トイはその独特の存在感がけっこう気に入っていて、日本で発売されたものはほとんど購入しています。 さてそんなアニメイテッドからのレガシー参戦一人めが、今回紹介するプロール。 アニメイテッドにはG1キャラをモチーフにした同名キャラが多数登場していますが、だいたいG1のデザイン、設定を踏襲しているのに対し、プロールは額の飾りくらいしか面影がありません。 プライムのアーシーみたいな感じですね。 奇しくも2人ともバイクに変形するし。関係ないか。 それでは、レビューしていきます。オートボット 機密偵察員 プロール オプティマスプライム以下、オートボットのメインキャラ5人のうちの1人ですが、正規の隊員ではありません。 サイバーニンジャの開祖、ヨケトロンの弟子の1人で、ジャズやディセプティコンに墜ちたロックダウンは兄弟子にあたります。 地球に下りたあとは警察仕様の黒いバイクに変形。 通常は立体ホログラムで運転手のダミーを投影して走っています。 地球の自然に感動し、和を好む寡黙な性格。 当初は単独行動も目立ちましたが、徐々に仲間たちとの絆を育んでいきました。 日本語版の一人称は私、あるいは拙者。 口調も古めかしいものになっています。ロボットモード プライムユニバースのアイテム同様、いわゆるジーワナイズアレンジが施されたかたちでのリメイク。 バイクに変形すること、そしてなんとなくのフォルムが似ているので、ひょっとしたらプライム アーシーから多少パーツの流用があるのでは? と思っていましたが、完全新規でした。 アニメイテッドの特徴だった極端なデフォルメはなくなり、WFC以降にリメイクされているG1キャラと並んでも違和感がないデザイン、プロポーションに生まれ変わっています。 そういう意味では、やはりプライムユニバースと同じく当時品のリメイクというには微妙なところかもしれません。 オリジナルのアニメイテッド プロールのデザインはとにかく細長い、そもそもロボットというよりは生身のヒーローっぽい雰囲気もあったので、まぁ随分と変わったなぁ・・と。 全体に肉付きがよくなり、相対的に身長もかなり縮んだようにも見えるので、なんというか少年っぽい。 この見ためで孤高の忍者といわれても、あまりイメージが湧きませんね。 なお、普通に真っ直ぐ立たせた場合胸部カウルパーツがわりと張り出した感じになるので、風防部分が顔にかかりがち。 頭部アップで。 顔もオリジナルは異様に細長く、とくに顎が長かったのですが、わりと普通のバランス・・いや、こっちでも顎は長いか。 しかしこの顎の長さがアニメイテッドという感じですね。 で、このプロール、顎を長くするために(?)鼻と口をきゅっとタイトにしたためかバイザーが大きく見えることも、なんとなく少年っぽい雰囲気になってしまった原因かも。 格好いいというよりも可愛い感じになっています。 額の飾りは、先にも言ったようにG1 プロールとの数少ない共通の意匠。 でもこの感じなら、G1 プロールの息子設定とかはいけそうな気がする。 前腕に配置されているパトランプ。 オリジナルトイでは回転してトンファーのような武器に見立てることができましたが、今回は固定。 でもちゃんとクリアパーツ(左右で色違い。無色クリアに塗装かも?)が使われていて豪華な印象です。 背面。 メインカラーのブラックに要所にゴールドが入るカラーリングはシック勝つゴージャスな雰囲気。忍者だけどね(笑)。 ただ、ゴールドは成型色と塗装の質感の差が目立ちますね。 ソーサーエッジも塗装されてたらなぁ・・ 前腕と太腿の内側に肉抜きがありますが、ほとんど気になりません。かなりみっちりしている印象です。 側面のカウルパーツがウイングのように脇腹から斜め上方向に配置されています。 シート部分がちょうどお尻を隠すようなかたちですっきりと綺麗ですね。 カウルとシートはそれぞれ上下にスイング可動。 本体の可動に合わせて表情付けや干渉を避けることができます。 ひょっとしたら、シートは上げておくのが正解なのかもしれない・・ 脚部は変形都合もあって膝だけでなく、脛のホイールを軸に足首が前後に大きく可動。 足自体もボールジョイントで柔軟に動かせます。 真後ろに向けることも可能です。武装・ギミックソーサーエッジ 脛のホイール外側を取り外して使用する手裏剣型の武器。 中心部を回すことで3枚のブレードが展開します。 ブレードの向きは左右対称。 脛にはどちらでも取り付けられますが、一応収納時にブレードの先が前を向くほうが正しいようです。 ブレード部分を手に持たせて保持。 ただ、左手はブレードに合わせて手の開きで造形されているためフィットするのですが、 右手は5㎜穴も兼ねており、一応切り画きがあって底にブレードを挟むようなことだと思うのですが、フィットせずほぼまともに持てません。 ソーサーエッジ自体には5㎜穴も軸もなく、汎用性には乏しいです。 なお、このソーサーエッジの展開が彼のエヴォフュージョンということになっています。 え? そもそも持ち合わせていた能力(というか武器)なんだが・・ビークルモード 黒塗りのポリスバイクにトランスフォーム。 ロボットモードと同様に、オリジナルよりも全体に丸みを帯びたフォルムになっていて、そこはプライム アーシーのアレンジと通じるところがありますね。 可愛らしくまとまっていると思います。 なんか最近バイクに変形するTF多いな。 ロボットの手を後ろで揃えるという変形パターンはつい最近でも見ましたが、脚部=タイヤの扱いがそれぞれというところですね。 なお、真横から見えるとロボットの腕部基部や下半身が丸見えなので、 そのへんはもうちょっと隠す努力をしてほしかった・・ 右側面でスタンドが展開できます。 しかし、小さいのでまぁ自立させにくいですね。 変形パターンはオリジナルトイのそれをほぼ踏襲。もちろんソーサーエッジは脛に取り付けたまま変形できます。 オリジナルと違う点としては、頭部が胴体に収納されず、フロントカウルの奥にそのまま配置されるために風防の向こうに顔が透けて見えます(笑)。 一方でそれを活かして後頭部にメーターが造形されているところは手が込んでいますね。 個人的にけっこう好きなポイントです。比較画像 オリジナルのアニメイテッド版と。ロボットモードで。 ご覧の通り、プロポーションが全然違う(笑)。 さすがにオリジナルトイでもアニメのデザインを完全再現はできていないのですが、かなり近いところまでは持ってきていると思います。 いやぁ、この姿を見たときはけっこう衝撃でしたね。 もちろんほかのキャラもなかなかにクセが強かったですが、当然それらがちゃんと変形するんだからね。 しかしこうして並べると、やはり今回のレガシー版は少年っぽいと思えます。 右・忍者修行前。左・修行後、かな? どんだけ過酷な修行だったのか・・完全に人相変わってる(笑)。 ビークルモードでも。 フロントカルの形状などに違いがあります。 今回はより丸みを帯びたものになっていますね。 一方で側面のカウルにはインテーク(?)が追加されて情報量は増している感じ。 変形パターンはおおむね一緒です。 師匠であるヨケトロンの兜を受け継いでパワーアップしたサムライプロールと。ロボットモードで。 先ほどのプロールから一部仕様変更され、鎧兜が追加されたサムライプロール。 忍者か侍に出世(?)したわけですね。 レガシー版もいずれパワーアップするんだろうか? ビークルモードでも。 鎧兜は変形してサイドカーに。 サイドカーが見えるように向きを逆にしていますのでご了承を。ER プロールと。ロボットモード。 G1版のプロールですね。 額の飾りの形状と、変形するビークルは警察車両という以外に共通点はありません。 これを並行正解の同一人物と見るか、ただ名前が同じだけの人と見るか・・ ビークルモードでも。 日本のパトカーと、アメリカンポリスのバイク。 お国柄が出ますね。 ER プロール & アイアンハイド レビュー TL プライム アーシーと。ロボットモードで。 アニメイテッド終了後にスタートしたのがプライム。 レギュラーキャラがおおよそ被っているうえに見ためもわりと似ているのですが、繋がりはありません。 プロールとアーシーは華奢なプロポーションや同じくバイクに変形すること、戦闘スタイルなんかが似通っていますが、当然まったく関係なし。 でも、今回ともにレガシーに参戦して、なんとなくいいコンビになりそう。 ビークルモードでも。 こちらの形態もちょっと似てます。 TL アーシー(プライム版) レビュー 兄弟子であり仇でもあるロックダウンと。ロボットモードで。 こちらのロックダウンはアニメイテッド版ですが、でかいよ・・ これでデラックスクラスですからね。 彼もいずれリメイクしてくれると思っていますが、そのときはボイジャー以上にはしてほしいな。 ビークルモードでも。 わかりやすく悪そうな改造車。 これは警察に追われるよ。以下、画像 可動は優秀です。 とくに前述の通り脚部の可動性が抜群なので、忍者らしい(?)一見不安定な体勢でもばっちり自立してくれます。 上半身もわずかですが前屈でき、頭部も大きく上を向けるので、スーパーヒーロー・・もとい、サイバーニンジャ着地もご覧の通り。 最近このポーズできるキャラ増えてきたな。 一方で肩周りの可動は平凡。 ソーサーエッジも先の通り右手では上手く保持できないので、けっこうイライラします。 立て膝ももちろん綺麗。 忍者っぽい。 正座もこの通り。 こっちは侍っぽい? スタンドを使って。 スタンド対応穴は腰裏にそれっぽいものがあるのですが、ねじが入っていてまともに機能しません。 なので、背中の5㎜穴を使いました。そのほうが安定しますし。 ソーサーエッジにも裏側に5㎜穴・・最低でも3㎜穴が欲しかったですね。 であれば投擲イメージのディスプレイも簡単にできたのに・・ フルフェイスプロール! まぁ、なんとなくやっただけです(笑)。 ビークルモードで。 この状態でもソーサーエッジを展開したい・・となればこうするしかなく。 エヴォフュージョン・・なにかプラスワンで欲しかったなぁ。 バイク乗りプロール。 まずはオリジナルのアニメイテッド版ビークルに跨がる。 うん。まぁまぁいいサイズ感ですね。 続いてサイドカー付き。 これはちょっと右脚の置き所がない・・ さらに、プライム アーシーにも跨がる。 ちょっとバイクが小さいか。 ちなみに右手ならちゃんとハンドを握れます。 交代。 やっぱアーシーのほうが小柄なんですね。こっちだといい感じのサイズ感。 ちょっと脚を大胆に開く必要がありますが・・ なお、プロールのハンドルパーツはブレーキバーとくっついて造形されているので、手が開いた状態で造形されているキャラでないと握れません。 オマケ。 単純にサイズだけでいうと、コアクラスを載せるのが一番しっくりくるかな。 本当、ただ乗ってるだけですが。プ「これが師匠の肩身の鎧と兜・・ しかし、まだ拙者には着こなせないようでござる。 アニメイテッド版サムライプロールの鎧兜を無理矢理着せてみました。 実態はこう。左右岡売るパーツで挟んでいるだけです。 肩アーマーはいい感じの位置に配置できましたが、兜はそもそも被れませんね。 剣は左ならダボを掴んで保持できました。 ビークルモードでも。 まぁ、サイドカーにして横に置いてるだけです。 サイズ的には違和感ないんだよな。 おそらくサムライプロールも発売されると思いますが、限定になりそうな嫌な予感がしますね。 ホットショットの例があるので・・ プ「ロックダウン! 師匠の仇!ロ「しつこい野郎だなプロール! 師匠の仇でもある、悪に染まった兄弟子との戦い。 わりとよくある話ではありますが、ゆえにこそ燃える。 是非ロックダウンもリメイクを。 そのときはどんな感じの見ためになるんだろう? 以上、“TL プロール” でした。 まさかアニメイテッドまでレガシーに参戦してくるとは思いませんでした。 デザインがかなり特殊ですからね。 さすがに浮いてしまうんじゃないかと思ったんですが・・ほぼ別人でした(笑)。 むしろ、アニメイテッドキャラをモチーフにした新作という感じさえする。 プライムのときもそうでしたが、これまた賛否ありそうな気がしますねぇ。 しかしプライムとは違って、デザインが大きく変わっているわけではなく、あくまでプロポーションがほかのキャラと並んでも違和感がないよう調整されている “だけ” なので、プライムよりは受け容れやすいのかもしれません。 ポイントだと思う顎の長さも、ちゃんと不自然さのない範囲で再現されてますしね。 このプロールの場合は変形パターンもほぼオリジナルを踏襲していますし、懐かしく感じた人も多いかと思います。 ロボットモードでのプロポーションの違いは、僕はニンジャ修行に入る前の少年期のプロールと解釈することにしました。 普通に単体で見ると可愛らしいんですよ。 アクショントイとしてもよく動きますしね。 まぁ、武装面で少し物足りませんが、十分に良作だと思います。 さて、アニメイテッドユニバースから次はいったい誰が来るのか・・なにか情報ありましたっけ? とくに記憶にないので希望だけ連ねておくと、やはり今回のプロールのライバルであるロックダウンは外せませんね。 あとはラグナッツ、ブラックアウトもいいなぁ。どちらもリーダークラスでお願いしたい。 オートボット側なら、セーフガードはほかにはない合体パターンで面白ものになるんじゃないかと思います。 はぁ、キリがないな・・(笑) といったところで、今回は終了。 またのご訪問を。