昔仕入れたイタリアの銅版画
小さい銅版画(18,4 x 13,4 cm)、イタリア、フィレンツェの建物が描かれている。恐らく数十年前の物で二十年くらい前に仕入れ、引っ越したときに行方不明になり最近裏部屋を整理してたら出てきた。額はこちらで拵えた物、改めて見ると中々良い小品で額も渋い。このサイズだと何処にでも飾れるから場所を選ばない。
昨日能登島に足ツボをして貰いに行って来た。ツボに足三里という場所がある、膝頭の少し下にあるのだが、昨日はそこを押されると死ぬほど痛かった。何時もやってくれるHさんにそこは何のツボなの、と訊くと、胃と脚の疲れに効くツボとのこと。暑さで胃と脚が弱っているのだ、心臓のツボも痛かった、暑いと心臓にも負担がかかるそうだ。能登島に行く途中羽咋で何時ものパン屋に寄り、あんパンとカツサンドを買う。ちょっとした小旅行気分。僕にとっては能登の土地が持っているパワーを浴びるだけでも十分なのだ。中能登辺りは古墳もあればUFOも昔から出没していたそうで何か古代人や宇宙人を引き寄せる強いものがこの土地にはあるのだろう。能登はプリミティブな魅力に満ちている。そう言えば、能登の何処かには「塩井」という苗字の人が沢山いる村があるらしい、恐らく佐賀県辺りから昔流れ流れて移住して来たのだろう、僕の苗字のルーツは鍋島藩(佐賀県)らしいから。だからか、たまに初めて会った人に、あんた能登の出身か、と訊かれることがある。嬉しい気分になるが、残念ながら違う。僕の性格は九州人の典型とは思わないが、九州に多い性格だと思う。ものをハッキリストレートに言う、どちらかと言うと反権力志向、長いものに巻かれるのが嫌い、そんな性格だ。金沢は、ハッキリ言わない、権力大好き、長いものに巻かれるのが好きという自覚が無いくらい好き。だから僕の素の性格は金沢とは真反対なのだが、まあ何とか溶け込んでいる、つもり。僕の住んでるのは金沢の街中だから、皆んな昔から余所者慣れしている、それにこの新竪町界隈が僕は大好きなのだ。東山とかはムリ、住めない。浅野川も興味ない、犀川大好き。四季折々の犀川綺麗です、本当に見飽きない。
金沢も長いですね、、三十一年目。皆さんの中には僕が金沢出身で美大とか出たんじゃないかと思ってる人もいるかも知れませんが、実は九州の田舎出身で大学は英文科中退で美術とは全く関係ありません。大学時代はコザの外人ディスコでニシキヘビみたいな腕の海兵隊に囲まれて連夜遊んでましたから、美術、骨董、アート、そんなの知らんわ〜、って感じ。本は読んでましたね、古本屋でずっとバイトしてましたから。朝の五時過ぎにコザから戻って来て、十一時前に起きて古本屋のバイトに行く。大学の授業はたまーに行く、授業なんて本当くだらないと思っていた。授業に行くとインテリ風のおじさんがモニョモニョ言っている、あ〜眠っ、って感じ。僕の「学校」はコザの歓楽街と古本屋。後はオマケ。当時コザのディスコはワンドリンク五百円で、それが入場料のようなもの、海兵隊のヤンキーもお金ないからそうやって遊びに来てる。たまに、お手洗いで小便してると後ろから化け物みたいにデカイ酔った米兵が僕のシャツを後ろから掴んで大きく揺すって何か言ってたりする。笑うしかないでしょこんなときは、怖すぎ。ヘラヘラ笑うのがベスト。爆音、汗じみた巨体、暴力、そんなものらに囲まれてると僕は不思議と落ち着いて、楽しくはなかったけど、何とか自分の不安をやり過ごすことが出来たのでした。それと、古本屋の古本の匂い。
先日久し振りに取材を受けました、ネット記事です。BONNO というサイトです、金沢奥裏散歩、というタイトルの記事。良かったらご覧になられて下さい。そう特別なことは喋ってないですが、、。