Ameba Ownd

アプリで簡単、無料ホームページ作成

マヤ

『W旦那+(プラス)』 TAKAOMI31 三代目妄想劇場ショートストーリー

2018.08.22 23:00

隆二がインターホンを押そうとすると、門に近いプレハブの離れから微かに子供の声が聞こえた。




鼓動が早くなる。




この家に住む子供かもしれない。




インターホンを押すのをやめて耳を澄ませてみる。




「おねぇしゃーん、じゅーしゅくださぁい」




(あ…たっくんの声…)




隆二は一気に込み上げてくる感情を必死で抑えようとして、口元に手を当てた。




門扉に触れると簡単に開いた。




いても立ってもいられずに門扉の中に入り、プレハブの壁に耳を当てた。




「パーパおしょいねぇ」




(隆臣だ…間違いない!)




隆二の目から涙がこぼれ落ちる。




「もうすぐだからね、ジュース用意してくるから待ってて」




気配がしたので、庭木の影に身を隠した。




ドアが開いて、女が離れから出てきた。




急ぎ足で母屋へと入っていく。




(誰か他に人がいるかもしれない)




足音を立てずにプレハブの入り口まで行き、ドアノブを回してみると、ここも簡単に開いた。




(誰かと鉢合わせたら、その時は…)




覚悟を決めておそるおそる中へ入ってみると、6帖ほどの洋室に作り付けのベッドが見えた。




勉強机が邪魔になって奥が見えない。




体を低くしてその影から奥を覗いてみると、

小さなテーブルの前に、子供用の椅子にちょこんと腰かけた隆臣の姿があった。





つづく