妄想ライオンズ:三者三振からのアップルパンチ!
平良と上沢。2週間前にはベルーナドームでも投げあった。
その際は、5回までは打線好調な日ハムが平良を押し込んでいて、上沢は1安打でライオンズ打線を牛耳りながら、6回に、ライオンズが一気に上沢を攻略した。
今日も同じような展開になった。
序盤の出来は互角。上沢はしっかり押さえているものの、球数を少し要している。
平良は球速が150キロを大きく越える速球が多く、スライダーの曲りが鋭く(スイーパーではないか?)、明らかにできのいい状態。4回のピンチも、松本剛をスイーパーまがいのスライダーで、真ん中で三振を奪いことなきを得ている。
いずれにしても、5回まで0−0。上沢を攻略できそうな糸口は見えず、平良は、5回は三者三振に切って取り、圧巻のピッチングを披露する。
この痺れる展開の均衡を破ったのが、外崎のアップルパンチだった。
6回も、簡単に二死を取られてから、
3ボール2ストライクからの、この試合、もしかしたら初めてかもしれない、
上沢の失投、フォークが真ん中高め、打ってくださいとばかりに入ってくる。
打撃好調の外崎が、この一球を、1発で仕留める。
この1打は、ほぼ完璧に投げてきた上沢の脳裏に、2週間前の悪夢を過らせたに違いない。
「今日も勝てないのか」
たった1点。けれども、平良は8月18日にソフトバンクに7点取られて以来、
かれこれ、20回以上得点を取られていない。
明らかに、修正をし、パワーアップしている。
その彼とのマッチアップにおいては、この1点は、単なる1点ではない、そう感じたはずだ。
その思いが、7回の上沢を狂わす。
4番、5番の大砲を、1発を警戒するあまり歩かせてしまい、
佐藤龍、ペイトンに連打をくらい、試合が決する。
あの1球。外崎へのあの1球。それを仕留め切った外崎。
紙一重の1球。
野球の怖さをまざまざと感じさせるシーンだった。
さあ、3連勝。3つ勝って、諦め悪く、もう一度上を!!