『糖尿病を治す食事』が失われたから、糖尿病患者やうつ状態が激増した
糖尿病は、どんな病気? 原因は? からの続きとなります。
前回は、2型糖尿病の「原因」は、「血液中の脂肪が増えてしまうこと」だというお話しました。
今回は、その仕組みをお話した上で、『糖尿病を治す食事』についてのお話をしていきますね。
血液中の脂肪が増えると、インシュリン・リセプターの感度が鈍くなります。
そうなると、膵臓はインシュリンの分泌を増やして、血液中のブドウ糖を細胞内にとりこもうとします。
ところが、インシュリンが過剰に増えると様々な問題があるんです。
いつまでもインスリンが血液中に過剰にあったら、身体が低血糖になってしまう危険がありますよね。
そこで役目を終えたインスリンは、インスリン分解酵素によって分解されます。
最終的には肝臓で脂肪に転換されます。
ということは、インシュリンの分泌が増えれば、血液中の脂肪が増えてしまい、さらにインシュリン・リセプターの感度が鈍くなってしまうんです。
で、鈍くなるから、また過剰に分泌する……悪循環におちいります。
また、血中インシュリン濃度が高くなると、血管壁に傷がつきやすくなり、傷に脂肪がくっつきやすくなって、血管を狭め、血流を悪くしてしまいます。
このような「血中脂肪が高い状態」を改善するには、「食事を切り替える」必要があります。
一体どんな食事にすれば、糖尿病を治すことができるのでしょう?
ケンタッキー大学医学部内分泌科のジム・アンダーソン医博の食事療法では、肥満患者の75%、肥満していない患者の65%にインシュリン投与が必要なくなったと報告しています。
糖尿病を治すには、摂取カロリーの60%を無精製の炭水化物で摂り、20%を脂肪で摂り、15%をタンパク質で摂り、砂糖から摂るカロリーを5%以下にする食事に切り替えます。
実は、これは特別な食事というわけではなく、100年前までの世界各地の伝統的な食事は、この食事療法のようなバランスだったんです。
ですから、脂肪と砂糖という微量栄養素を含まない「空っぽのカロリー」から60%近くもカロリーを摂り、しかもカロリーオーバーで、必須栄養素や食物繊維を十分に摂っていない……という現代の食事の方が、異常事態なわけです。
糖尿病をはじめとする生活習慣病が激増しているのは、当然の結果なんですね……。
アンダーソン医博の『糖尿病を治す食事』は、穀類と豆類を2対1の割合で摂る、高繊維・高炭水化物・低脂肪食・高ビタミン・高ミネラル食です。
この食事療法と週に25km歩く運動を実践すると、鈍くなったインシュリン・リセプターの感度を高めることができ、糖尿病を治すことができるんです。
さっそく、肥満や糖尿病などの生活習慣病の元になってしまう「悪い原因」をやめて、健康的に美しくなるスーパーヘルスダイエットを始めませんか♪