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一般社団法人 江戸町人文化芸術研究所

vol.0「そうだ、江戸時代博士になろう。」

2023.09.05 05:20

残り40年の人生、私はどう生きるか、決めた。


別に、宮崎駿監督のラスト作「君はどう生きるか」に対するアンサー、と言う訳ではない。てかまだ観てないし、本も読んでないし。ただ、これを書いた2023年の夏が、どんな頃だったかの目安にはなるかなと、あえてこの言い回しにしてみた。(まあ、あの方のことだから、本当にラストになるか、甚だ疑わしいが)


それはさておき、とりあえず、この頃はコロナ禍が収まり、夏祭りやフェスが本格的に復活して、街に活気が戻ってきた時節だった、と記しておこう。そして同時に、岸田総理による大増税や、物価高に苦しまされ、かつ、これからインボイス制度で、更に悩まされるであろう直前のタイミング、でもある。ウクライナの戦争も、中国の不動産バブル崩壊も、ジャニーズ事務所の行く末も、日曜ドラマ「VIVANT」のクライマックスも、どうなることやら全く先の見えない、そんな夏のことだった。


特に何のきっかけもなく、私はふと、残り約40年の人生を、どう生きるか決めたのだ。



そうだ、江戸時代博士になろう。と。



なぜか唐突に、江戸時代の文化や、芸術や、歴史や、今に受け継がれたその名残りとかに、めっちゃ詳しい博士みたいな爺さんに最終的になろう、そうゆうものに私はなりたい、江戸時代王に俺はなる!と思った。


とりわけ日本史や時代劇などに詳しい訳でもない。むしろ、人より知識は浅い。浅いどころか、たぶん中学生にも負けるレベルと思われる。けれど何となく、私は残りの半生を、江戸時代の研究に注ぐと決めた。うっせー理由なんか知るかよ決めることに意味があるんじゃい!的な感覚で。つまりはノリで。



2023年現在、私は43歳。家族は妻と高1男子と中1女子の4人家族で、あと小型犬が1匹。仕事は東京日本橋にある父から継いだ会社の社長をしている。子育てもひと段落したし、仕事も順調、マイホームも建てたし、人生におけるビッグイベントはおおよそクリア済み。幸いなことに厄年前後で大病に伏すこともなく、人生の前半戦を無事終了した。


後はこのまま健康を維持し、家のローンを支払いながら、子供の結婚や、孫の誕生を見届ける後半戦を消化すれば良い。おかげさまで、有難いことに割と安泰コースが待っている。(リア充でスマソm(._.)m)


贅沢な話だが、人間こうなると、なぜか逆に虚しくなるもので。同じ境遇の同級生とたまに飲んでも「最近どうも刺激が足らん」だとか「安泰すぎて毎日にハリが無いわ〜」とか、無いものねだりの愚痴を、ついついお互い吐き合ってしまう。つまるところ、仕事や結婚や子育てやマイホーム取得など、人生における超えるべき山を超えてしまい、精神的に手持ち無沙汰なのだ。


かと言って、わざわざ腰を上げてアクティブに没頭したいほどの趣味も無く。要は、自発的にでなく、誰かに課された新たな難題や、目標が欲しいのだけど、それが降って来ない、という実にわがままな不満を胸に抱えていた。


ならば、自分に自分で課題を与えてしまおう、と。


それには得意分野でない方が良い。得意分野だと、なまじっか下地があるだけに、変なこだわりが出たり、理想が高すぎて行き詰まったりしてしまう。特に芸術の分野は、そうなりがちで続きにくい。どうしても、我が出るから。ダルがりながらも、淡々と処理できる先の遠い作業の方が、前のめりになり過ぎず、淡々とこなしてゆける。ジグソーパズルのようにコツコツと。


てことで、せっかくなら知識を溜め込める、勉強系を選んだ。イチローみたいに毎日の努力の積み重ねで、気がつけばすごく遠いところまで行けるはずだ。なんせ時間は40年もある、はずだ。真面目にやりさえすれば、10年でも充分高みに登れる。はず。たぶん。おそらく。理論的には。



かくして、理論と方向性は整った。

けど、大きな問題がまだ残っている。あの男だ。


「飽木田サボル」


物心ついた時から、ずっと私の邪魔をし続ける男。

こいつのせいで、幾度となく人生設計を狂わされてきた。私が幼い頃からの夢だった、絵描きになる道を断念したのも、楽器教室に通ってみたけどすぐ辞めちゃったのも、各種SNSのアカウントを放置しているのも、全部、この飽木田サボルのせいだ。私は悪くない。奴は、いつも私が三日坊主か、三ヶ月坊主になるよう、あの手この手を尽くしてくる。本当に迷惑極まりない奴だ。今度もまた妨害してくるに違いない。


なので、このブログを書き始めた。飽木田サボル対策として。奴を遠ざけるには、地道でマメな作業をひたすら続けることが一番である。一時的な熱を帯びた大作業の後には、必ず奴が現れて、私のことを褒めちぎりながら息抜きを促してくる。ひとたびその誘いに乗ってしまうと、再び腰を上げにくくなり、そのまま何週間も何ヶ月もソファに沈んでしまう。奴のやり口はいつもそうだ。(繰り返すが、あくまで飽木田サボルが悪いのであって、私は決して悪くない。ついでに言うと、無印の人をダメにするソファも、悪い)


しかし、大作業ではなく、無理のないプチ作業をじわじわやり続ける分には、奴もそこまで露骨な誘惑ができない。てことで、このブログは、私と飽木田サボルとの戦いの記録、でもある。


よくある社長ブログのように、数年後ぷつりと更新が途絶えていたら「ああ負けたんだな」と、そっとしておいてほしい。私が悪いわけじゃないんだから