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中央大学広告研究会

コラム合戦~夏の陣~#16

2018.08.26 23:25

「だじいな おらしせ。」

要約
 明治2年に創業した富山県の老舗どら焼き店「中尾清月堂」が、2018年3月に展開した「タイポグリセミア現象」を利用した広告戦略の成果を発表した。3月にどら焼きをリニューアルした際に、同現象を利用した広告を展開。改良した点をクイズで答える企画も実施したところ、県内のみの販売で、10日間で約6万個を売り上げた。

感想
 タイポグリセミア現象により、正しい単語ではないのに広告を読めてしまうため、語順がおかしいと思いながらも、面白くて最後まで読みたくなってしまうのだと思う。また、どら焼きのリニューアルした点を、最初から広告に書くのではなく、クイズ形式にしたことで、客の購買意欲をかきたてたのだろう。広告は、タイポグリセミア現象を利用した文章と、どら焼きの写真が1個あるだけの一見シンプルなものであるが、読んでみると、単語の語順がバラバラだというインパクトがある。シンプルな広告でも工夫をすれば大きな利益をあげられるのだ。

注釈
タイポグリセミア現象
 単語を構成する文字を並べ替えても、人間が問題なく読めてしまう現象。中尾清月堂が展開した広告は、「みまなさに だじいな おらしせ。こたのび なかお せいげつどう が ぜたっい に ばれない ように どやらき の リニュアール を おなこい ました。」というもの。