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マヤ

ヒューマノイドロボット『RYUJI』mission 8-⑭

2018.08.28 09:30


「どうも…」




「今市さん、久しぶりね」




年の離れた姉にしか見えない。




母は18の時に自分を産んだと恭介から聞いたことがある。




色白で細身、黒髪を美しくまとめ、扇形の黒い本鼈甲(ほんべっこう)のかんざしをさしている。




恭介の涼やかで切れ長の目や、薄い唇は母の遺伝子を受け継いでいるのだろう。




隙のない美人で冷たい印象だ。




「恭介起きてますか?」




「さぁ、中には入ってないから」




初めて話をした時も同じ印象を受けた。




自分の息子には全く関心がない。




母は政略結婚で、跡継ぎをもうける為だけに紅の家に嫁入りし、子供を授かったが、元々愛情のない家庭だという。




父は常にお気に入りの若い男を側に置き、母には目もくれない。




そのうち母も実家で暮らすようになり、現在は完全に別居している。




恭介の家で母を見かけたのも数回ほどだ。





「貴方に話があるの」




その表情から推測するに、あまり良い話ではなさそうだ。




「どこか場所を変えますか?」




「いえ、ここでいいわ」




恭介の母は俺ではなく、恭介のいる病室を見てそう告げた。





to be continued…