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📚簡易読書感想まとめ【2023.9】②

2023.09.30 05:05


◆近畿地方のある場所について

ツイッターでバズったカクヨム発のホラー。

ネットの記事や書き込み、事件の記事の引用、雑誌、テープの書き起こし…と色んな「資料」風の文章でまるで本当にあったことのように読者に感じさせるモキュメンタリーホラーです。

資料提示形式でリアルさを出すホラーはとにかく「各媒体」での「本物っぽい」文章を書かなくてはいけないのですがそれがとても上手い。

加えて、ホラーは情報の出し方や加減…最初はバラバラだった各情報が読むにつれて読者の中で段々一つに集約されていく流れがすごくゾクゾクする。隠す情報と開示する情報のバランスが絶妙だなと思いました。

書籍化にあたっての書き足し部分は石に関する部分かな?「あきら」くんという怪異が生まれるきっかけは「ましらさま」こと「まさる」だけど、「まさる」も別のナニカ…鬼?…の生贄だったということ。石が大元凶であるのは間違い無いけどここは上手くぼかされています。

綴じ込み付録は「読者の手紙」や行方不明になった女の子のポスター(顔は塗りつぶされている)、「あきらくん」の写真など絶妙にこちらの心をザワつかせる不気味なカラー写真資料集でした。(※カクヨムにも上げられてる写真)「あきらくん」の顔、加工しているんだろうけどかなり…絶妙にゾワゾワする。長く見ていたくない。紙媒体ならではの演出で満足!

この作品自体は全て架空であることが作者さんのツイートでも明言されていますが、この「架空」から読者が感じる恐怖は「本物」なので、その内ここから本当の怪異が生まれてきてしまうのでは?と思わせる怖い魅力がある作品です。



◆バチカン奇跡調査官 16巻 王の中の王

積ん読をようやく読めた!

舞台はオランダ。久々に読むと作者の知識量に圧倒されました。

球電のとこと、チューリップのとこ、ロベルトと平賀がそれぞれ「すごい」しか言ってないのワロタ。自分の専門外のとこだと感想の語彙力低下しがち、私的にはどっちも「すごいな」だったからわかりみがある。

チューリップバブルは聞いてはいたけどこの作品で初めて詳細知ったからびっくりでした。気になって「無窮の皇帝」調べてみたけど現在での扱いは………で切なくなった。いや、ウィルス感染してるってことが現代ではわかってるんだからそりゃ栽培者にとってはいらんものなんだろうけど、なんだかな。(見つけ次第焼却されても一定数現れるというのからも、なんだか人間を重ねてしまった)

冒頭お馴染みロベルトキッチンのとこで彼服してる平賀に動揺を隠せなかった。やり取り的に何回かやってるわねこれ…長くシリーズ続いててるけど毎回2人の仲の良さに驚かされます。

調査でも平賀のナイスフォローを繰り返すロベルトすげぇ。特に女性信者の髪飾りについて多分何も思ってないのに言い回しが絶妙に失礼になる平賀をロベルトが持ち前のイケメン神父スマイルで完全フォローしてるのがw

平賀が頭に謎の装置付けて倒れてるの発見したロベルトが「ガルドウネに何かされた?!」となってるとこ結局平賀の実験だったわけだけどガルドウネ風評被害ですやん。

今作で読者の声にお応えして!なのかは知りませんがロベルトの誕生日が実装されました🥳平賀が大好きなミッフィーと同じ誕生日とは…

ミッフィーマグカップを誕生日プレゼントにもらってたけどもしかして平賀や良太くんとお揃いになるのか?わぁ〜〜〜!ロベルトこのマグカップを休憩中に使ってくれ〜〜〜!!



◆バチカン奇跡調査官 天使の群れが導く処

舞台はキルギスです。キルギスって…?(地理苦手)

バチ官は自分が知らない国について触れられるのでやっぱり読んでて楽しい~

久しぶりに神父コンビが大規模な国際陰謀に巻き込まれててびっくり。秘密結社も出てくるしガルドウネも軍部も特盛だぜ!

ピタゴラスのこと、数学者だと思ってたんだけど新興宗教の教祖様的なカリスマも持ち合わせてたとは…ピタゴラスイッチ♪とか思ってたけどなかなか胡乱だし漫画のキャラみたいだなとか思いました。

ピタゴラス教団のとこはワクワクした。あのピタゴラス教団は軍部に利用されることを良しとしたけど化けの皮として被っていたキリスト教徒としての信仰心…善性に向かう心も持っているんだろうな。

そもそも数学自体には宗教とは関係ないところにあるからこそというか。

ブランクがあるのと公式が強火なのもあるからロベ氏が平賀にに似合う服選んでたことにワッハー!ってなったけど以前もやってたか?と記憶が曖昧に。

蚊vs神父、地味だけどおもしろかった。

ロベ氏の平賀だけは助ける!なとこを「こんな時に浸ってる場合ですか」とばかりにバッサリする平賀。安定。2人で最後まで足掻いて生き残る気満々なのが良い。

しかしロベ氏はこれでも尚、自分がガルドウネの勧誘受ける条件で平賀を逃す交渉する気なのがなぁ。その気持ち、ジュリア的には最高の愉悦だと思うよ…

サラッと「平賀は怒るだろうな」とか気軽に考えてるけど、万一でも平賀守るために自分がガルドウネに入るとか冗談でも言ったら…起こるとかそんなレベルじゃなくブチギレて暴走する可能性もあると私は思うんだがローレンはどう思う??

料理の件とか含めてロベルトが自分のこと力不足だと思ってること多かったなぁ。

いやでも平賀の全体をこれだけフォローできるのは確実にロベ氏だけだと思いますよ…。

ローレンとここら辺一回腹割って話し合ってみてほしいけどローレンめちゃ嫌な顔しそう



◆ほねがらみ

「近畿地方のある場所について」の感想コメントでこの作品を出してる方が多かったので読んでみました。

大きなオチが同種(作品自体が実は怪異を拡散するための手段でした)のものなのは確かなので、こちらの作品がハマった人はこっちの方が…となるのもわかる。

自分は「近畿地方〜」の方が怖かったし好みかなと思いました。

主人公の「私」はホラー好きなんだけど、その経緯説明で貴志祐介の「天使の囀り」を読んだのが転機になったというくだりがあって心の中でガッチリ握手しちゃった。わかる!!!天使の囀りイイヨネ!!!!!

「民族オカルト」と分類されてるの納得しました。そういうことだったのかー…日本人のルーツにまで言及していておもしろかったです。

ただ、水谷が出てきた辺りからキリスト教要素が一気に入ってくる+かなり後半に斎藤というめっちゃオカルト詳しい人が出てきて「どこがどう繋がって一つに収束するのか」の種明かしがされるので、後半からいきなり味変してきたな?!という気持ちになりました。

幽霊や怨念っぽい和製オカルトから悪魔というキリスト教的な意味が強いオカルトへ。最終的には怨念でも悪魔でもない、ただ生贄をひたすらに欲する、人間が生み出した「偽の神」であるというのが現代日本らしい解釈だと思います。やはりホラーは「正体不明」であることが最強なんだなぁ。

だんだん「私」がおかしくなっていくけどこの物語が成立しているのは「拡散」することが目的だから、というオチにも納得。

発狂した水谷が出鱈目に話すシーンがちょっと微妙だったかも…多分長いのと、こう言う時に登場する狂人キャラはヒントを教えてくれていることが多いと知っているからかも…途中から「水谷!もっとわかりやすく頼む!」と思って読んでました。「ずずずず」のところも似たような感じで、最初うおっ!?となるけど数ページ続くと「まだあるんかーい」ってなってくるという。



◆エリスの聖杯 1巻(小説完読)

コミック無料1巻から読みました。

取柄は誠実!な地味め子爵令嬢コニーに10年前に処刑された大悪女・スカーレットが憑依合体して貴族社会の闇に挑む(スカーレットの復讐に付き合わされる)!という話です。

1巻だけだとコニーが婚約者の浮気相手に陥れられそうになったところを憑依合体したスカーレットがバサーッ!ザマァーッ!してとりあえず終わります。

絵がかわいいです。ちょうどいい感じの柔らかさのある女子キャラ達、令嬢ものなのでドレスも可愛い。

コニーを陥れようとする令嬢・パメラは小ボスなのであっさり撃破されましたが、罪人になったパメラを取り囲んでいた夜会のあの不気味な雰囲気こわ。

コニーの婚約者と浮気相手を断罪したことと引き換えにスカーレットの復讐を手伝うことになる…というのは2巻からですね。

1巻読んでなろうサイトで小説の方を全話読んだのですが…コミックスの広告での印象と全然違う話でした。いや〜かなり好みな同性バディとミステリ要素が詰まってました。一気読みしてしまった。

ふつつかな悪女〜もそうだけど悪役令嬢ものってドンピシャな女性バディ要素に出会えるからやめられねぇよ…ッ!

スカーレットがちゃんと悪属性だけどお人好しのコニーに「んあああ!!💢」となりつつ助けてくれるのが可愛い。

おもしろいなーコミカライズも上手いしアニメ化するのでは?と思って特設サイト見たら文庫化&コミカライズしたのが4年前……ま、まじか……。