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サマリーの行方

2018.08.30 02:30

こんばんは、みっちです。




2010年、初めて参加したプレイバックシアター日本校のテーマは、コンダクティングでした。



コンダクターとは


⑴ オーケストラなどの指揮者。

⑵ ツアーコンダクターの略。添乗員。

※ウィキペディアより


と、あります。


なんとなく、統率して目的地へ導く存在だということがわかります。



プレイバックシアターでいうところのコンダクターとは、テラーが体験談を安心して語る場づくりをし、アクターが演じやすいよう、イメージが膨らむよう、テラーからその時の氣持ちを聴き、本当のところを引き出し、観客を劇場空間という非日常に誘う…という大仕事をほぼ1人で行う、とんでもない存在です。(公演やワークショップを開催するまでには、劇団メンバーが力を合わせて、息を合わせて、みんなで創り上げていくのですが、本番当日は、すべてコンダクターに一任されます)



コンダクターの在り方次第で、その場のエネルギーが決まる程、影響力ある存在。



そんな高度なクラスに、まったくの初心者である当時の自分が参加した無謀さは、まぁ、今はちょっと横に置いといて…。






テラーが語り、コンダクターの「見てみましょう」の合図を受けて、そのストーリーや抱いた氣持ちに沿った(または引き立てるような)音楽が流れ、アクターが息を合わせて動き出す…のですが、その前にちょっとだけ、スパイスを効かせる時間があります。




「見てみましょう」の合図の前に、語られたストーリーを簡潔に、詩的に、感動的に(だんだんハードル高くなってきましたよ)伝える為の、サマリーを言います。



サマリーとは、要約すること。



テラーの話しをまるでコピーライターのような鋭い感性で美しく要約して、観客やアクターに伝えます。

(…って、それが上手く出来たら浮かれて踊りだします!)




スクール参加中は、サマリーを言うことを「サマる」と言っていました。



このサマる。

案外、難しいんですよ…。



だらだら長くなく、シュッと簡潔に、でも味わいがあって、おや、そんなところに目を付けたの?という驚きも欲しい。



多分に贅沢な欲求と対立していた時、佳代さん(スクール校長)が、こんな練習するといいよ、と教えてくれました。




その練習とは、ニュースをサマること。




テレビで流れてくるニュースを集中して聴き、そのニュース内容の要点をまとめる。


ただまとめるのではなく、詩的に。




ニュースを詩的に!?

そんなの無理だよ…




当時はそう思いましたが、わたしや誰かに起こる出来事は、報道こそされないものの、その人にとっては、ニュースですよね。




報道されるニュースと、個人的なニュースとは、扱う視点が違うだけで、ストーリーには違いないんですよね。



ニュースをサマリーすることができたら、プレイバックシアターの場で語られるストーリーを要約することに対して、難しくて出来ない!というヘンな緊張感がなくなるかも。




そんな風に感じて、それ以来、気がついた時に、ニュースをサマることにチャレンジしています。













ですが、やはり、難しいーーーーf^_^;







いまだに、サマリーは苦手ですが、語彙を集めるためと、リズム感を掴むために、雑誌の見出しや、広告コピーなどを読むようにしています。






プレイバックシアターの場で、サマリーを言う時は、味気ない冷たさが残らないよう、わたしなりに温かみを意識しています。(出来てる出来てないは、この際、棚上げ)





サマリー次第で、興味をぐっと惹きつけることができますが、その惹きつけ方に注意していないと、ワイドショーみたいになっちゃう…と感じます。




サマリーというカタチで、お聴きしたストーリーを伝え直す時も、コンダクターの心が在る場所がどこなのかで、場に与える影響が変わってくると感じています。







愛と思いやりと感謝に溢れた場所に立っていられたら、本当に素晴らしいですよね。