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元美浦トラックマンの競馬血統ブログ

キャロットクラブ 1歳馬考察 マチカネエンジイロの2017

2018.08.31 04:00

マチカネエンジイロの2017 募集価格2800万円

木村厩舎 ノーザンファーム生産

父ロードカナロア 母父サンデーサイレンス

本馬は名牝Sex Appeal 6×4で母父SS,3/4 Northern Dancerとアーモンドアイと血統構成が非常に似ているが、成功配合には欠かせないNureyevの血がないことはマイナスになりそう。ただし、それをどう評価するかではなく、本馬の牝系には顕著な特徴が強く出やすく、それをどう評価するかがポイントになる。血統派としては、アーモンドアイとは別物と考えるべきだ。


本馬の祖母マチカネササメユキは、Buckpasser3×3を通じてBusanda≒Striking=Mr.Busher4・5×4・5を持ち、「War Admiral+La Troienne」のパワーとラトロ肩を強く伝える。ロードカナロア産駒は総じて柔らかさを伝えパワー不足になりがちなため、「War Admiral+La Troienne」のパワー増幅は大きなプラス。まだサンプルが少なく実績が見えていないが未知の魅力は相当ありそう。

マイナスな要素として、この牝系は硬質でラトロ肩になるため夏馬になりやすい。ロードカナロア産駒なのでそこまで顕著に出ることはないが、兄姉と同様に夏のローカル向きになる可能性も考慮に入れておきたい。

馬体派の方にお伝えしたい点として、『肩が立ち気味』『歩様が硬い』という声が一部で挙がっているが、それはこの牝系の特徴でそれだけで善し悪しを判断しない方が良いかと。


【総括】

アーモンドアイとは別に考えても血統構成が良く、牝系の良さがプラスに出そうな配合。近年、繁殖能力が下がったと懸念の声が上がっているが、シンボリクリスエス、ワークフォースと硬質に出やすい種牡馬でパワーに出すぎただけに思える。キャロットクラブで募集された兄姉が堅実に走っており、同じくらい走れれば、募集価格2800万円は高くない。

木村厩舎が嫌いな方が多いようで思ったほど人気がなく、厩舎リスクを許容できる方は十分狙える1頭。


堅実性  ★★★☆☆

大物感  ★★★☆☆

お買い得 ★★★★☆