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森Dragon's Room

ジャーマンウォーアックス

2023.09.23 14:20

戦斧(せんぷ)は、6世紀頃から近世まで広く用いられた武器であり、ヨーロッパだけではなく、世界中に同様の武器が存在しています。画像の戦斧は、11世紀のドイツで用いられた戦斧と説明されています。

 戦斧は、弓や剣のような専門教育を受けなくても、ある程度戦え、また、武器としてもかなり強力である。重心が先端にあるため、取り回しが難しい面はあるが、振り回すことによって重い攻撃をあたえることができる。従って、相手が金属製の重厚な防具に守られていたとしても、十分な打撃ダメージとなりえた。また、刃が厚く大きいので、耐久性があり、多少痛んでも攻撃には支障がない。その上、製造コストが安いという大きなメリットもありました。

14世紀になると、槍の穂先に戦斧の頭を取り付けた、ハルベルト(halbert . halbard . halberd)が開発されます。

以下、古(いにしえ)のホームページ、「滝瓶太郎SwordWorld」からのデータ引用です。


ハルベルト halbert . halbard . halberd


15~19世紀 ヨーロッパ 長さ 2.0~3.5m 重さ 2.5~3.5㎏

 ハルベルトは、白兵戦武器の黄金時代ルネサンスの頃、最もポピュラーだった武器です。ハルベルトの語源は、ドイツ語の「棒」を表す"ハルムHalm"と「斧」を意味する"ベルテBerte"よりの造語です。その名の通り、戦斧と槍をあわせたような形状をしています。その切っ先は、30㎝ほどの斧とその反対側に突起部、そして先端に向かっての鋭い槍からなっています。この形状により、「切る」「突く」「鉤爪で引っかける」「鉤爪で叩く」の4つの使い方が可能でした。

 ハルベルトの歴史は、6~9世紀に北欧で使用されていたスクラマサクスを、棒の先に取り付けたことから始まりました。それは、13世紀頃のスイスでの出来事です。ただの槍であるスピアーに比べて、斧部分のお陰で槍兵の戦闘力は倍増しました。鉤爪の部分で、鎧や兜を破壊したり、馬上から引きずりおろしたりと、さまざまな使い方ができたからです。

 16世紀には、ハルベルトの戦力をしのぐ、パイクという5mもの柄を持った槍が登場します。しかし、パイクはスイス兵しか使用しなかったため、ハルベルトの戦場での歴史は、16世紀終わりの「マスケット銃」の登場まで続くことになります。

 また、その後もその姿の美しさから、儀式やパレードで使われ続けることになります。

上記3振りのハルバートは、上から「スイス・ハルバート」「イタリアン・バトル・ハルバート」「イタリアン・パレード・ハルバート」


参考文献「武勲の刃」市川定春と怪兵隊著 新紀元社

「武器辞典」市川定春著 新紀元社

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