Ameba Ownd

アプリで簡単、無料ホームページ作成

伝えたい先進医療がある。 ソーシャルイノベーター 前進夢の特設サイト

ダウン症候群とNIPTの在り方

2018.09.02 03:00

新型出生前診断を希望される方は、年々増えています。


ただ、染色体異常について、産まれてきてどのような症状が出るのか?


理解していない方も居ると思います。


漠然として「障がい」という捉え方をもって、


産むか分娩するかの選択をすることはよろしくありません。


今回は、染色体異常の1つ、ダウン症候群について知ってほしいと思います。


ダウン症候群の方について知ってもらうことで、私たちはどのように接していけば良いかのヒントになるのではと思います。



著書「新型出生前診断の全てが分かる」から


------

ダウン症候群というのは、21番目のトリソミーの問題ですが、ダウン症候群のベビーが産まれてきたら、どのような異常性を持っているのでしょうか。


症状としては、発育程度は中等度の発育障害があると言われています。


精神発達遅延を伴ってIQを平均を20〜50の間、筋緊張が低下しています。


頭部顔面は丸い扁平の顔。


短頸(たんけい)


低度の小頭


後頭扁平(こうとうへんぺい)


眼瞼裂(がんけんれつ)の斜上


内眼角の贅皮(ぜいひ)


眼間開離(目と目の間が開いている)


屈折異常


小さくて丸く変形した耳


鼻根部の扁平


巨舌(きょぜつ)


歯牙(しが)形成異常


下顎突出


四肢は関節伸展


ズングリした手


短い指


心奇形(主に心室中隔欠損)


消化管の奇形も20%出現


猿線と呼ばれる皮膚紋理(もんり)(手のひらに横一列の太い線が入っている。)

時々に見られるものとして、


斜視(しゃし)


眼振(がんしん)


角膜の濁りなどが見られてきます。


これは、NIPT検査を受けて、+が出た場合、医師から詳しく説明をしてもらえますので、ここでの用語の説明は省きます。


新生児のだいたい1000人に1人くらい。


我が国では、30年間で出産年齢の若年化により、約30%減少したこともあります。


つまり、最近の妊婦が高齢化することによって、この数はプラスの方に増えていっていると考えなければなりません。


このダウン症候群の子どもたちは、心室中隔欠損などがあるため、あまり長生きれないという状況下にあったわけですが、心臓外科の進歩に伴って、長生きできるようになりました。


ダウン症候群の高齢者(80歳前後くらい)が入居されていることを確認しています。


日本の外科手術の技術は、世界に誇れるものがあります。


ダウン症候群の方が、長生きできるかどうかは心室中隔欠損にかかっているかと思います。


ベトナムでは、経済的に厳しいので、ダウン症候群の子どもが心臓の手術を満足に受けることはできません。


むしろ、一度も病院にかかったことのない子どもも居ます。


ダウン症候群では、様々な症状が現れます。


上記に挙げた症状が、個人差によって強く出たり低度だったりするわけです。


日本にも、軽度のダウン症候群の方も多く居ます。


ほとんど症状が出ていない方も稀ではありません。


今、日本は高齢出産の割合が増えていますので、比較的高い確率でダウン症候群になるということです。


ただ、高齢者施設でダウン症候群の方も居ますので、以前と比べ長生き出来るようになっています。


言い換えれば、それだけ長い間夫婦、社会がサポートする必要があるのです。


ですから、社会として手厚い支援、


家族としてどのように育てていけば良いのか?


という指針のようなものが必要不可欠なのです。


社会的サポートが充実するとともに、国の財政も苦しくなるわけですが、


今、選択的中絶を問題視している中では、この社会的サポートを充実させることが、


新型出生前診断で陽性でも、産みたいと思う夫婦が気兼ねなくお産に持っていけるようになると思うのです。


いずれにしても、高齢出産の場合、様々な情報を正しく集めて、取り扱っていかなければなりません。


新型出生前診断では、遺伝カウンセリングを始め、出産するにあたりどういうサポートを受けられるか教えてくれる施設もあります。


ですから、新型出生前診断が偏った考え方で為されることを出来るだけ避けて、


夫婦の不安を取り除くような環境になることが望ましいと思います。


ネットでは、こういう社会的サポートについて詳しくは分かりませんし、各自治体での取り組みもありますから、


医療機関を通じて、情報を得ていく。


お腹の子どもの情報を知るという観点から、子どもと、夫婦のライフプランの計画がスムーズにいく準備ができると思うのです。


検査を受けずして、染色体異常を持って産まれてきた場合、計画的というよりかは、


その場その場の選択を迫られると思うのです。


染色体異常について知識を持つことで、あらゆるリスクに備えることができます。


新型出生前診断を行なっている施設の医師は、医学に精通していますので、そういう専門家からの話を聞けるということは、検査を受けなければなかなか得られるものではありません。


中には、新型出生前診断についての説明会を行っている施設もあります。


子どものために、子どもの将来のために、新型出生前診断を通して、


命と向き合い、そして考えていく。


これが、今の時代に合った考え方なのではないかと、思うのです。