ピーターズバンデッドスキンクの飼育
こんにちは。
皆さんはじめまして、K.Y.です!
この記事では、私の飼育しているピーターズバンデッドスキンクについてお話していこうと思います。
まだまだ扱っているショップも少なく、ビバリウムガイドにも何度か特集されたものの、なかなか注目されないマイナー種の彼らですが、実はとても魅力たっぷりなスキンクの仲間なんです!
きちんと飼育すれば丈夫で飼いやすい種類だとは思いますが、まだまだ飼育の歴史は浅く、謎だらけなトカゲでもあります。。。
私自身、実際に飼育を始めて数ヶ月と期間は短いのですが気づいたこと、工夫したことなどを書いていこうと思いますので、参考程度に見ていただけたらな、と思います^ ^
1.飼育ケージについて
まず、飼育ケージですが我が家では
ニッソーワイルドプラネット545
を使用しています(^^;
ですが、このケージは高さがあり、土に潜る彼らには高さはあまり必要ないと思われます。。。ので、一般的な高さのないタイプの爬虫類用ガラスケージでも十分に飼育できると思います。
例えば、三晃商会のパンテオン6035のような横に長く高さはあまりないようなタイプのケージがおすすめです^ ^
引き戸だと器用に開けて脱走するかもしれませんので、鍵はしておく事をおすすめします。(GEXのグラステラリウムだと引き戸ではありませんが簡易ロックはついてます。筆者は見た目と利便性重視で引き戸派です←)
他に使えるとすれば、魚を飼育するような60cm水槽などでしょうか。。。
普段は寝てばかりであまり歩かないイメージがありますが、夜行性なので意外と夜になると動き回ります。
なので、ある程度の広さはあった方が良いと考えます。
2.飼育機材について
室温は28℃前後とし、年中エアコン管理を前提にしています。
夜行性なので、紫外線ランプ、バスキングスポットは不要ですが加温は必要となります。
年中ケージの下の一部にパネルヒーターを敷いて、温度勾配をつけています。
冬季は保温球も追加し、温度管理をしていきます。
クリップ型ソケットに、散光型の保温球(ムーンナイトグローやムーンシャワーなど)を用意しました。
まだ冬を経験しておりませんので、あくまでこれは準備段階となります。。。
3.床材について
デザートソイルとココハスクチップの2種類を二層にして使用しています。
あくまで混ぜ込まず、層にしています。
この理由については後述します。
4.飼育環境について
ピーターズバンデッドスキンクはシュナイダースキンクなどのように乾燥系と思われがちですが、実は少しだけ多湿な環境を好むスキンクでもあります。
ですが、完全な多湿というわけではないのでそこが難しいところです。
そこで、役に立ってくるのが3で言っていた二層にした床材です!
まず、ソイルには霧吹きである程度の湿度を与えます。
水びたしにする必要はありませんが、全体的に少し湿らせる程度で十分です。
その上に、ココハスクチップなどヤシガラマットを薄く敷きます。
この時、ココハスクチップには霧吹きしないでください。
なぜかと申しますと、土の中はじめじめ、土の上は乾燥気味という環境を作り出すためです!
こういう環境を、ピーターズバンデッドスキンクは好むのだそうです。
この先のお世話でも、霧吹きをする際はココハスクチップは避けてからソイルにだけ加水するようにしてください^ ^
5.餌について
昆虫食です。
コオロギやジャイアントミルワームを与えています。
人工餌にも餌付ける事は可能ですが、ピーターズバンデッドスキンクはまずCB個体は手に入りませんので、根気よく慣れてもらうことが大事かと思います。(日本国内で、繁殖成功例は今のところ1例だけなんだそうです)
うちでは、レオパゲルに餌付けることには成功したものの、滅多に与えていません。
大体、3日おきにコオロギなら5〜10匹くらい食べます。
夜になっても起きてこない時は、掘り起こしてでも与えてくださいね。
それと、餌を与える時、普通に活きコオロギやジャイミをケージに放っただけでは気がつかないことが多々あります。
しかもそのまま食べることなく、うちのピーターズの1匹はコオロギに片目を傷つけられてしまいました。(もう完治していますが)
出来れば、コオロギもジャイミも頭を潰し、ピンセットで1匹ずつ与えることをおすすめします。。。
意外と目はあまりよくないようですが、ニオイと音に敏感に反応しますので、ピンセットで餌をつまんだまま、床材をカサカサ軽く音が鳴るように動かすと、ピーターズが気がついて食べてくれます^ ^
6.その他気をつけること
まず、ピーターズは非常に脱水しやすいと感じています。
1日のほとんどを土の中に潜って過ごしているので、知らぬ間に脱水して死んでた。。。なんてこともあるのだそうです。
上でも記述しましたが、出来れば毎日夜に一回は掘り起こしてでも生存確認する事をおすすめします。。。実際、うちでもお迎えしたばかりの時、1匹が脱水になり、かなり弱ってしまった経験があります。。。
毎日霧吹きをしていたのに、どんどん痩せ細り、目も窪み、ついには餌も食べなくなってしまいました。
それから気づいたのですが、全く水を飲んでいる姿が見られないのです。
温浴
をしてみることにしました。
広めのケースに浅くぬるま湯を張り、ピーターズを入れ。。。
嫌がる様子もないので、しばらく観察していたところ、
なんと、顔を半分ほど水に沈めて水をごくごくと飲んでいたのです...!
水入れからは飲まないくせに。
霧吹きの水滴も舐めないくせに...。
それから、ピーターズの体調は見違えるほどに回復していきました。
餌も食べるようになり、浮いていた背骨もすっかり元どおりになりました。
元気になった今現在でも、2日に1度は温浴をしています^ ^
実際、飼育下におけるピーターズバンデッドスキンクの死因の上位に、脱水があるようですので、温浴でこれが改善できるのであれば結果オーライってことで(^^;
ピーターズに温浴は基本的には必要ないそうなので、参考程度にお願いします。
7.さいごに
さて、長々と書いてきましたが、いかがでしたでしょうか。
足らぬ点も多々あると思いますが、今のところ実際に飼育してみての気づきとしてはこれくらいになります。
この機会に、ピーターズバンデッドスキンクに興味を持っていただけたら嬉しいです。
まだまだ発見されて飼育の歴史も浅いトカゲですので、生態などはまだまだ謎に包まれています。
繁殖例もほとんど確認されていません。
何か特殊な条件下などあるのかもしれませんので、いずれはそのあたりにも挑戦していけたらと思ってます^ ^
最後まで読んでいただき、ありがとうございました!