走れ!『ミルカ』!!
みなさん!こーんにーちはー!!
8月終わっちゃいましたね…!
とにかく「暑い」と連呼していた今年の夏でしたが、9月になって夜など少し涼しくなってくると、何だかあの暑い日々も少し懐かしく感じてしまいます(そんなことないですかね笑)
さて!大変な盛り上がりを見せたジャカルタ・アジア大会!!
みなさんご覧になりましたか!?!?
100mで山縣亮太選手が銅メダル!!!
200mで小池祐貴選手が金メダル!!!
4×100mリレーで金メダル!!!!!
などなどなど!!!
個人的に大変盛り上がりました!!!
テレビの前で大はしゃぎですね!!
叫びながら拍手しまくりましたね!!!!!
はい。一回落ち着きます。
文字の大きさも通常スタイルに戻します。
実はこの前も、高校の陸上部の応援に行ってきました!
ジャジャン!
中・高・大とお世話になった等々力陸上競技場です!
去年優勝した川崎フロンターレのホームグラウンドでもあります!!
めっちゃきれいですよねー!!
大好きな競技場です!!!
ということで!
今回は今、日本的にも、個人的にも笑、盛り上がっている、
「陸上ムービー」を取り上げたいと思います!!
自分がやっていたスポーツなので、特に盛り上がりますね!!
イエーーーーーーーーーーーーーイ!!!!!!!!
テンション上がってきたーーーーーーーー!!!!!!!!!!!
はい。落ち着きます。(二度目)
初回は『ロッキー』
前回は『ウォーターボーイズ』
で、結構有名な作品を取り上げてきましたがっ!
今回はややマイナーな作品を取り上げたいと思います!
タイトルは…!
『ミルカ』!!!
実はこの映画!
個人的にスポーツムービーの中で、一番大好きな作品なんです!!
パンフレットももちろん持ってます!!(上記写真はパンフレットの表紙です!)
そしてたぶん、僕が初めて観たインド映画でもあります!!
TOHOシネマズシャンテで、感動して泣きながら観たのを今でも覚えています(シャンテいいですよね)
では早速、あらすじをご紹介!
◯あらすじ
ローマオリンピックの400m決勝。
インド代表のミルカ・シンは世界記録を出した直後で、金メダルへの期待を一身に集めていた。
1位を取るかと思いきや、なぜかミルカはゴール前で後ろを振り向いてしまい、結果は4位までに転落。オリンピックでメダルを逃した無念さだけでなく、ミルカは複雑な思いを抱えていた。
インドとパキスタンの友好親善試合のために、インド側団長としてパキスタンへ行くようインド政府から要請を受け、かたくなに固辞していたのだ。
なぜゴール手前で振り向いたのか。
なぜパキスタンへ行くのを拒むのか。
ミルカの生い立ちが語られていき、ミルカの過去が明かされていく…
なんか暗そうな映画!
とか思っちゃいけません!!
ミルカの笑顔は最高にステキだし、
幼少時代の子役さんはもう可愛すぎるし、
スポーツ映画おきまりの恋愛はもちろん描かれますし、
何と言ってもインド映画なので、音楽でテンション激上げです!!!
それでは、いくつかシーンをピックアップしていきたいと思います!
◯400mランナー、ミルカ!!!
みなさん、陸上の400mという競技は見たことありますか?
100mと比べ、見たことのある人はかなり少ないのではないでしょうか。
そんな400mですが、実は僕が高校の時にやっていた種目でもあるので、
まず400mという種目とミルカの走りの特徴をお伝えしようと思います!
400mは短距離種目の中で最も距離の長い種目です。
トラック一周を、全力で走ります!
人間の身体が最大出力での無酸素運動を維持できるのは40秒前後が限界と言われているのですが、大半の競技者にとって400mという距離はその限界を超えた長さです。
つまり!
めっちゃきつい!!!!!
自分でもなんでそんなきつい種目やっていたのだろうと、時々思います笑
そんなきつくて、正直短距離種目の中では自ら進んでやりたいと言う人の少ない400mなのですが、
100mといった短い短距離種目は一瞬で終わってしまうように感じる一方、
400mは、スピード感と競り合いのレースを少し長く見ることができるのが特徴です。
だから応援する側としては、ドラマチックな展開も多々あるため、結構面白いんですよ!!
(選手は必至ですが、、、)
そして、この映画ではその400mを主人公ミルカが走りまくります!
もう何と言ってもかっこいい!!!
走るフォームがめっちゃかっこいいのはもちろん、
颯爽と走り抜けるスピード感は見ていて気持ちがいいですし、
もう役者さんが演じているとは全く思えません!
そんなミルカのレースを見ていると、一つ気づく特徴があります。
ミルカはいわゆる、「後半型」の選手なのです。
前半はそこまで前に出たりするほど速いわけではないけれども、
200m〜250m頃から差をつけ始め、ゴール手前でもあまり失速せずに走り切るタイプの選手のことです。
一般的な400m選手は後半でスピードが落ちてしまうのですが、後半型の選手はあまりスピードが落ちないので、最後競ることになった場合にも強さを発揮します。
ぜひ映画を観て、ミルカの走りをチェックしてみてください!
◯現代陸上とのギャップ!
ミルカが陸上競技と出会うのは、職を探し求め、陸軍に入隊したことがきっかけでした。
時代は1950年代なのですが、年代と貧しさのせいか、走る設備などが今と異なっていて、そこに注目するのも興味深いです。
まずグラウンド。
今のトラックは、「タータン」と言われる合成ゴムでできています。「全天候型トラック」とも言いますね。
雨でも走ることのできる競技場です。
↑これがタータンです。
一方ミルカの走るところは土の上!
ミルカは、活躍するようになってからはさすがに靴を履いていましたが、
走りたての頃はなんと裸足で走っています。
また、短距離種目はスタート時に「スターティングブロック」という、蹴り出すための装置を利用するのですが、
なんと本作の序盤のシーンでは、地面に穴を掘って足を入れられるようにし、そこで蹴ってスタートしているのです!
これにはものすごくびっくりしました。
靴もスタブロも使わずに走る姿を見ていると、
これが陸上競技の原点なのだなぁと感激してしまいます。
他にもまだあります!
スタートの合図の時、ピストルを使わずに、板と板を合わせて「パチン」と音の出るイージースターターと言われるものが用いられていました。
部活の時のスタート練習の時にはよく使いますが、
大会で使うなんて、今ではとても考えられませんね…
また、大きな国際大会でない限り、手動でタイムが計測されています。
タイムも10分の1秒までしか計られないので、なんだか不思議な感じです。
↑このようなストップウォッチが使われていました。
このように、特に陸上をやっていた人にはびっくりするようなところが何箇所も出てきます!
今と比べてみるのも面白いです。
◯大記録達成が物語のクライマックスではない!
さて、ここまで書いてほとんど物語に触れていないことに気づきますね笑
では、ストーリーに触れつつこの映画の一番グッとくるポイントについて触れてみたいと思います!
ミルカの半生を描く本作は、決して単なるスポーツ映画で終わっていないのです。
少しネタバレになってしまいますが、ミルカは400mで世界新記録を樹立します。
世界新記録ですよ!すごすぎる!!!
なのに本編中では、あっさりと描かれるだけです。
世界新記録を出したところを物語のクライマックスにせず、
本作はミルカの幼い頃に体験した悲劇を乗り越えるというところに焦点を当てています。
ミルカは幼い頃、インド北西部付近のパンジャーブ地方というところに暮らしていました。
そこにはヒンドゥー教徒、イスラーム教徒、シク教徒がおり、3つの異教徒が隣人として平和的に共存しています。ミルカはシク教徒であり、家族揃ってそこに暮らしていました。
しかし1947年、インドとパキスタンが別々の国家として独立することになり、パンジャーブ地方はイスラーム教徒の多い地域はパキスタンに、ヒンドゥー教徒の多い地域はインドに分断されることになったのです。
ミルカ一家は、イスラーム教徒の多い地域に住んでおり、インドへ移住することを迫られます。しかし、ミルカ一家とその地域に住むシク教徒は、故郷の地を捨てることを固辞し、パキスタン側と戦うことを決意します。しかしその結果、家族もろとも殺されてしまい、ミルカは1人、インド側へとただひたすら生き残るため、走り続けたのでした…
ミルカはこのような、辛く悲しい過去を持っていました。
このような過去を持つにもかかわらず、あらすじにも書きましたが、インドとパキスタンの友好親善試合のためにインド側団長としてパキスタンへ行くようインド政府から要請を受けるのです。
かつては生きるために走り、いずれは記録を出すために走る。
ミルカは走ることによって人生を切り開いていきます。
走ることによって悲劇を乗り越えていくミルカの姿を、ぜひご覧ください!
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今回は陸上がテーマということで、いつも以上の熱量で書いてしまいました…!
少しでも『ミルカ』の魅力を伝えることができたら嬉しいです!
最近全然走っていないのですが、暑さも落ちついてきたことですし、たまには走ろうかなぁと思います。
もうすぐスポーツの秋!TIFFの秋!がやってきますね!!
とても楽しみです✨
ではでは、次回もお楽しみに!