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河北新報社 記者と駆けるインターン

後半戦が始まりました! 新潟大3年 八幡文菜

2018.09.03 05:53

皆さんこんにちは!

本日のブログ担当は、新潟大3年の八幡文菜(やはたふみな)です。

キシャカケs18も8日目です。今日の活動も班での取材、原稿執筆が中心です。朝から取材へ向かう班も多いです。そのため朝のミーティングに揃う班もまばらになってきました。みんな班ごとに頑張っています。それでも取材を終えて河北新報に帰ってくると、「おかえり!」「お疲れさま!」という声が飛び交い、心がポカポカします。

私たちF班は、朝から泉区根白石地区の「熊谷農園」へ取材に行ってきました。今日は2回目の取材。目的は2点ありました。1点目は一昨日の取材後、実際に記事を書いてみて気づいた「足りない部分」の深堀り。2点目は熊谷さんと原木シイタケの「いい写真」です。写真は、ノートに構図を書いて班でイメージを共有してから臨みました。

「熊谷農園」は主に原木シイタケを生産している農家さんです。熊谷幸夫さん(62)と妻の熊谷幸江さん(54)を中心とした家族経営。原木数は年間1万4000本にも及びます。1万4000本なんて、果てしなく多い数と思いますよね。しかし、震災前は2万本近く生産していたこともあったそうなんです。

震災後は福島第一原発事故の影響で出荷を制限されました。翌年からは他県から原木を取り寄せて、安全な原木でシイタケ生産を再開したものの、理不尽な風評被害に苦しみます。「ショックでノイローゼになりかけた。二度とシイタケを作れなくなると思った」と当時の苦悩を語りました。それでも生産をやめなかった熊谷さん。「安全が取り戻せたなら、熊谷農園さんの原木シイタケをぜひまた使いたい」という取引先業者の支えがあったからといいます。

記事では熊谷さんの信念や人物像にも触れて、東北で頑張る農家の方々を応援できる記事を書きたいと思います。



今日の取材では熊谷さんの育てた原木シイタケを実際にごちそうになりました。メニューはシンプルに「とれたてシイタケのオリーブオイル蒸し焼き」。口に入れた途端あふれ出す香り、肉厚な歯ごたえ…。シンプルな味付けだからこそ感じられる旨味に、「自然の偉大さ」を感じずにはいられませんでした。シイタケを食べて泣きそうになったのは、生まれて初めてです。

この道40年以上の熊谷さん曰く、「シイタケの味がいちばん引き出せるのはオリーブオイル」ということなので、皆さんもぜひ試してみてくださいね。

話は戻りますが、明日朝までの原稿提出に向けて、いま大事なことは「情報の取捨選択」です。

取材ではたくさんのことを教わりました。どの班も、たくさんの貴重な話をたくさん聞き(聞きすぎ?)、伝えたいことが溢れていると思います。ただすべてを書くことはできません。

多くの情報の中から、書き手として本当に伝えたいことは何か、読者に届けるべきメッセージは何か─。いいシイタケのごとく「軸」をしっかり持ち、読み手をうならせるような記事を書きたいと思います。