第11回 座談会「ヨシタケシンスケ(作品)、どう思う?」

2018.07.18 12:00

先ごろ、“今の小学生に一番支持されている本を決める” “小学生にのみ投票権のある” 「子どもの本総選挙」(主催:こどもの本総選挙事務局)というイベントが大々的にとり行われました。

12万人の小学生が投票、そのランキング(結果)が華々しく発表されてみると…

ベスト10入りした作品中なんと4作品はヨシタケシンスケ作品!というおどろきの(関係者はなんとなくそんな気がしてた?)結果と相成りました。

遡れば2013年『りんごかもしれない』(ブロンズ新社)の発売以来、衰えることのないヨシタケシンスケ人気。テレビや雑誌、新聞で「絵本」が取り上げられる際には、必ずといっていいほどヨシタケ氏の絵本が紹介され、それらが作品と作者の人気・知名度にさらに拍車をかけています。

 

「絵本?アレなら知ってます、りんごかもしれないってやつ」

「好きな絵本?う~ん、よく知らないけど…ヨシタケって人のは面白いですね」

「子どもの本総選挙でベスト10入りした本ならすべて学校の図書館にあると思ってたのに、どうして『りゆうがあります』は置いてないんですか!?」……

売れる。とどまるところを知らないヨシタケシンスケ旋風。

各種書評・ネット上にも、ヨシタケ作品に疑問を抱く論調のものはほとんどみかけません。

 

2010年代の絵本シーンが、「ヨシタケシンスケ万歳!」のみで結論づけられそうな中、われわれ〈絵本の100年と未来研究会〉は、いま論じるべきテーマとしてこれを取り上げさせていただきました。

 

「絵本とはなにか?」「おもしろいとはなにか?」を、時に真剣に、時に和やかに語り合いながら、ヨシタケ作品の中でも今回は『りゆうがあります』『ふまんがあります』(共に2015年PHP研究所刊行)の2作品を取り上げ、読み合いました。すると…?

座談会参加メンバーによる様々な視点と意見を、どうぞご覧ください!

PDFはこちら

《参加者》東條知美/北尾知子・柴崎大輔・神保和子・なかいかおり/内田かずひろ・かさごえみ・中藤智幹・中藤葵・森本紗也子