イチゴの定植後の管理について
平素は茨城生科研に対し、多くに皆々様から多大なる御支援とご愛顧を賜りまして、深く感謝するとともに厚く御礼を申し上げます。
先日は弊社求人募集の投稿をさせていただきました。
求人については、絶賛申し込み受付中ですのでよろしくお願いいたします。
さて本日は、これまた久しぶりの投稿になりますが、イチゴの定植後の管理についてアップして参ります。(ちょっと遅いかもしれませんが…💦)
今年のイチゴの育苗については、猛暑酷暑の影響で不時出蕾や活着不良、根腐れが多くイオウ病や炭疽病が特に育苗後半に多く見受けられました。また、花芽分化もバラツキが見られ定植に影響を及ぼし例年よりもかなり定植が遅れてしまった圃場もあるようです。
また、今後の長期予報では10月以降も比較的気温が高く、曇天雨天は例年並みもしくは多い予報になっております。
このような年は、炭疽病やうどんこ病の発生が多くなることが心配されます。また、腋芽の分化が遅れ、厳寒期に空いてしまう事が多いので、11月までのまた地温が高いうちに「根っこ」を増やす事が重要なポイントになってきます。
〇葉面散布での管理
ポイント! 腋果の分化促進と根っこの増加に
・活着したら「ホップアップ300倍」+「根っこりん300倍」で5~7日おきにマルチ被覆後1週間までに2~5回葉面散布してください。
・奇形果の軽減と厳寒期の軟質果対策に
「ホップアップ300倍」+「カルタス500倍」を7~10日おきに春までの間、定期的に葉面散布してください。
〇かん水での追肥管理について
ポイント!エネルギ補給と果実肥大にしっかりとリン酸の補給を行ってください。
・活着後から収穫開始まで「新トーシンPK 5kg」を7~10日おきに定期的にかん水施用してください。
※特に曇天が続く場合にはしっかりリン酸を補給してください。
※果実肥大期には「エルエス2kg」を混用するとさらに果実肥大に効果的です。
・マルチ被覆後に「新チャンス液S 5~10kg」+「メリットM 3kg」を10日おきに2~3回かん水施用してください。
続いて
〇葉かきについて
ポイント!葉はイチゴの生産工場です。葉のかきすぎには注意してください。
葉が少ないと品質や収量の低下につながるとともに、なり疲れの原因にもなります。適正枚数でしっかりと管理管理してください。また、今年は腋芽が多くなりそうです。わき芽が多いと春以降の果実の品質低下や病害虫の発生の原因になります。少なくとも収穫が忙しくなるころまでは、ひと芽で管理をするようにしてください。
・理想の展葉枚数の目安(芯の芽の葉の枚数)
ポット育苗等の場合
定植時4~6枚 出蕾期7~8枚 開花期8枚以上 収穫期10枚以上
無仮植等
定植時4枚 出蕾期5~6枚 開花期6枚以上 収穫期10枚以上
次に
〇マルチングと温度管理について
ポイント1 地温が20℃以下になると根の発生。伸張は止まってしまいます。
ポイント2 日中20℃以下になると生育が停滞し、奇形果や株疲れの原因になります。
(各作業の目安)
ビニールの張り替え査証→10月10日頃を目安に(外気の最低気温が8℃以下の日は保温するようにしてください。
内張りカーテン→10月中に行ってください。(外気の最低気温が3℃以下になったら夜間は閉めてください。
マルチ→頂花房の開花初期(朝9時頃の地温が20℃以下になったら)
最後に台風や大雨の対策についてです。
これから台風シーズンに突入します。
ベッドや株が雨に当たってしまった圃場やベッドが崩れた圃場は、「MOX」を10aあたり10kgをかん水してください。
また、崩れてしまったベッドを修正するときに粒剤の酸素供給剤「スーパー酸素」を崩れた土に適量撒いてから直して下さい。