西東京市の試み 2023.10.01 05:32 所沢のご近所ですね 読売新聞より人と触れる フレイル防ぐ 西東京市取り組み 西東京市は、加齢で心身が衰えるフレイルを予防しようと、 ユニークな取り組みを始めている。 マッチングサイトの開設やeスポーツ教室の開催など、フレイルとは関係がなさそうだが、市の担当者は「社会とのつながりを持つことが、フレイル予防の鍵となる」と狙いを話す。■要介護の手前 フレイルとは要介護と健康の間の状態で、筋力や活動が低下した状態を指す。疲れやすくなり、活動量が少なくなるなど五つの兆候があり、三つ以上当てはまると「フレイル」、一~二つだと前段階の「プレフレイル」とされる。 フレイルの予防には、仕事やボランティアなどを通じて社会と関わることが有効とされる。そこで市は、シニア層に社会参加を促そうと、今年6月にマッチングサイト「 meetsミーツ 」を開設した。 ミーツは、市が運営し、市内に住む50歳以上が利用できる。仕事の求人のほか、地域のボランティアやサークルへの募集情報が掲載されており、応募があった場合、市が事業者とつなげる仕組みだ。 市高齢者支援課によると、これまでに25件の募集に対し、21人の応募があった。まだマッチングは成立していないが、同課では窓口でミーツを紹介し、認知度の向上と利用拡大を目指す方針だ。同課の橘道子課長は「リタイアした方は、外に出る機会が減り、フレイルになりやすい。社会との接点作りにミーツを積極的に活用してほしい」と話す。■世代超え交流 フレイル対策のもう一つの柱が、スポーツゲームや格闘ゲームで対戦する「eスポーツ」だ。ゲームには、認知機能の維持や社会参加率の向上などの効果があるとされることから、市ではフレイル予防にeスポーツを導入することを決めた。昨年度から研修を受講した市民を市独自の「健康デジタル指導士」に任命し、高齢者サロンなどでのeスポーツ講座を始めた。 講座では太鼓をバチでたたくゲームや車を運転するゲームを体験する。指導士には大学生もおり、世代を超えた交流の場にもなっているという。 同課によると、市の高齢化率は、2025年は25・8%、40年は32・7%に達する見込みで、フレイルになる高齢者が増えることも予想される。橘課長は「フレイルの予防には、継続的に他人と交流するなど、社会との関わりを持つことが重要とされる。取り組みを通じて、フレイルに陥る方を減らしたい」と話している。