物語のなかの冒険でつちかう勇気
2018.09.03 23:29
『ちいさなねこ』(石井 桃子 作 / 横内 襄 絵、福音館書店)
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一ページめは、おおきな部屋の中で外を見ている子猫の絵。
子ども達は自分が主人公である小さな猫のつもりで、物語の中を歩きはじめます。
好奇心のかたまりの子猫は、お母さん猫が見ていない間に家から飛び出し、いろいろな経験をします。大きな犬に追い詰められて危機一髪! でも大丈夫。子猫の声を聞きつけて、お母さん猫が迎えに来てくれて、一緒に家に帰ります。
聞いている子どもたちの顔にも、ほっと一安心という表情が浮かびます。
〈出発、冒険、帰還〉は、時代を超えて語り継がれてきた物語の「型」の一つ。
お話の中で小さな冒険を繰り返すうちに、現実の世界で冒険する勇気も、より確かなものになっていくのでは、と思います。
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リアルなタッチなので、デフォルメされた絵が苦手な男の子にも入りやすい。
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我が家の近所にも似た猫が住んでいます。
(松井/記)