頭を撫でる
好きな人に頭を撫でてもらうのは気持ちいいものです。
優しい言葉をかけてもらいながらだと尚さら。
大人になると機会は減るかもしれませんが、嬉しいですよね。
頭蓋は、15種22個の骨から構成されています。
生まれるときは、狭い産道に合わせて頭の大きさを小さくできるよう、頭の骨には隙間があって少し動くようになっています。
赤ちゃんの頭を不用意に押したりしてはいけないと言われるのは、そういうデリケートな状態にあるからです。
隙間は1歳半~2歳くらいまでに閉じて骨は結合されていき、その継ぎ目は縫合(ほうごう)と呼ばれます。
頭蓋骨の表面にギザギザした模様が見えるアレです。
ガッチリ引っ付いているように見えますが、縫合は呼吸に合わせて微かに拡がったり縮んだり、大人になっても動いているのが良い状態です。
脳脊髄液の循環、ひいては全身の健康にとても大切なことです。
日々暮らしていると、頭や顔の筋肉も疲れて硬くなります。
すると、頭蓋骨にロックがかかったような状態になります。
縫合の動きが妨げられたり歪んだりすると、全身や心の不具合に繋がりかねません。
頭蓋骨の矯正治療はアンタッチャブルな領域もありますが、頭皮や表面の筋肉は誰もがケアできる範囲です。
硬くなった筋肉が柔らいで心身がリラックスすると、自律神経も整います。
そうして、縫合が正常になろうと自己調整が働く良い流れへ繋がります。
だから、真心こめて頭を撫でてもらうと気持ちが良いのですね。
私たちは自分で思うより、頭も体も頑張っているかもしれません。
労いの言葉を添えて、優しく頭を撫でてあげましょう。
撫でてもらいましょう。
自分で、もしくは親しい間柄で。
理容室・美容室で。
私で良ければ、「いい子いい子」して差し上げましょう。
ただし。
人の頭を触ってはいけない国や宗教もありますし、触られるのが苦手な方もいらっしゃいます。
自分だけの良かれという思い込みで他人に触れないようにご注意を。