Ameba Ownd

アプリで簡単、無料ホームページ作成

for 7 dreamers

ひとりごと

2023.10.04 15:24



ずっと葛藤のオタク人生だった。




幼い頃は典型的なアンチジャニーズ。

若い男の子たちがちやほやされて、何がいいのか、私はそんなものには靡かない、そんなポーズをとっていた。



初めて好きになったジャニーズのグループはV6。

個性豊かな歌声と、ダンスが魅力的だった。

加えて気さくなバラエティ能力。

好きにならざるを得なかった。



嵐に本格的にハマって、人生で初めてファンクラブにも入った。



関ジャニ∞にハマり、バンドスタイルからコントまでなんでもこなす姿に目を見張った。





そして、初めてジャニーズJr.からその姿を意識したのが、現ジャニーズWESTだった。

高いダンスや歌声、演技力。


はっきり言って、ジャニーズはそれほど歌のレベルは高くない。ダンスだって今でこそハイレベルなグループが多いが、当時は個性が色々って感じだった。もちろん、アイドルグループにとってはそれが全てではないが。


この子たちこのレベルでJr.なのか…

この子たちはもっと世に出るべきだ。


そんな風に気持ちが動いていた。




でも同時に、その当時のジャニーズ事務所はどう考えても異変が起きていた。



特定のグループの共演がない、特定のグループの名前が出ない。

特に、Jr.が共演できるグループは、SMAPマネージャー飯島氏もしくはジャニー氏の管轄のグループに限っていることは明白だった。


なかでも、関西Jr.が2013年に舞台『Another』を演じる時には、歴史ある舞台のはずが、なぜかジュリー氏管轄関ジャニ∞の出演が完全になかったことにされ、「SMAP、KinKi Kids以来20年ぶりの再演」と銘打たれた時には不信感しかなかった。




こんなややこしい事務所のグループを好きでいることは、もうやめにしたい。


そんな気持ちが出てきた。




そして、ジャニーズWESTのデビュー発表。

正しくは、カウントダウンコンサートのジャニーズWEST4の発表が初だった。


びっくりした。

B.A.Dと7WESTのうちの2人だけが選抜されていた。明らかに不自然だった。


次の日にはなぜか4の取れた名前でスポーツ紙に抜かれた。そして、2月5日の7人デビュー発表となった。この経緯は、メンバーによる直談判とされているが、事の詳細はわからない。


それ自体は別に、メンバーがもういいと言うのなら明らかにされなくていい。




ただ、やり方があまりにタレント個人を無視しすぎていて、素直に喜ぶことは出来なかった。



どうしてこんな風になってしまったんだろう。



その近年の飯島氏およびジャニー氏担当グループの売り方は、前後メンバーのいる格差売りが主流だった。例によってジャニーズWESTもまた後列3人の格差売りがなされた。



衣装も、歌割りも、明らかに差があった。



デビュー曲は投票で決めると言われたが、結局投票は行われずいつの間にかええじゃないかに決まっていた。




複雑だった。


大好きなメンバーが、どうしてこんな目に遭っているのか。



それがジャニーズだというのならそれまでだが、明らかに不自然だし、誰も幸せにならない。




結局デビュー時も他グループのようにプッシュはしてもらえず、WSも前日に関西ローカルに出たくらい。


デビュー日は全員がオフだったそうだ。




これも試練かな。

色んなものに蓋をして、ただメンバーだけを見るようにしていた。




これが芸能界、これがジャニーズ。




わかりたいけど、わからない。




この事務所でなければ、きっとこのメンバーは出会っていないし、グループを組むことはなかった。


それは重々わかった。




それでも、格差をつけられ、運営に振り回され、直属の先輩グループとも絡めず、アウェーの場に無造作に出されるばかり。




もう、応援はやめておいた方がいいのかもしれない。





転機は夏だった。

関ジャニ∞の錦戸くんのドラマに、重岡くんの出演が決まった。



事務所内の垣根が薄まった?と思ったけれど、どうやらマネジメントがジュリーさん側に移ったということのようだった。



それからは、楽しい活躍が始まった。



隔週レギュラー番組、関ジャニ∞との絡み。

衣装や歌割りの格差もどんどん無くなって、後列組と言われたメンバーの歌やダンスが要となることも増えてきた。





やっと彼らの真の魅力が伝わる。




そう思えた。




実際、グループでの初アリーナコンサートは本当に多幸感に溢れた幸せなものだったし、そのコンサートで「私はすごい人たちに出会ってしまった」と思ったことが今日までにつながっている。




もうやめようとすら思っていたアイドルオタクとしての生活の延長が決まった時だった。




決して、爆速に売れたり、テレビにバンバン出たりはしなかった。




CDはなぜだか坂道グループやLDHグループと同日が多く、週間1位なんてはなから絶望に近いことも多々あった。





それでも。

彼らは着実に一歩ずつ歩んで、武器や強みを身に付けていった。



歌はどんどん上手くなり、ダンスも高度になった。

メンバー自ら作詞作曲した楽曲が増えた。


それと同時にグループとしての絆もどんどん深まり、公私に関わらずグループとしての関わりが充実しているのがわかった。





正直、こんなに長く続くグループになるとは思えなかった。スタートがあまりに悲壮だったから。





恐らく大人の事情で、負の状態から始めることしかできなかったジャニーズWESTが、持ち前の陽のパワーとスタッフとの協力で、どんどんと力をつけていく姿が、自分のぐらつきそうな足元を支えた。




どんなにしんどくても、仕事を辞めたり長期で休んだりしなくて済んだのは、いつもすんでのところで彼らが救ってくれたからだ。





彼らはいつも前を向いていた。






私は彼らの全てを好きだ、とは言えない。


彼らも人間で、なぜそんなことを言うのか?するのか?と思ったことだってある。




でも、それはどんな人間にも言えること。




全てを数えたら、好きなことの方が多いし、なによりいつだって誰より全力で楽しんでいた。





コンサートは毎回生歌。

全力疾走。汗だく。






歳を重ねて、体力的にしんどいことも増えたはずなのに。プライベートに変化があったって不思議ではないのに。





彼らはどんどん全力を尽くすようになっていた。




そんな彼らが眩しすぎる時もあった。


でも、眩しくいてくれることでまた希望が持てた。





10周年なんて、奇跡だと思った。


その奇跡が、もう来年に迫った。



メンバーはみんな早くも10周年の話をしていた。










だからまさか10年目に、事務所がなくなるなんて思わなかった。




そうだった。ややこしい事務所だったんだ。





ジュリーさんが社長になってから、事務所内の雰囲気は嘘のようにクリーンになり、活動の幅も広がって、メンバーの個の力も引き出されていたから、もうすっかり忘れてしまっていた。






どれだけ雰囲気がクリーンになろうと、活動の幅が広がろうと、事務所は事務所だった。

同族経営によって資産とタレントを外部から狙われ、幹部社員は育たず、旧体制と新体制が入り混じって、タレントやスタッフの力で成り立つ性善説に則った会社経営で、隙だらけだった。そこを突かれた。





率直に言うと、そういうことだと思う。





良くも悪くもジャニー氏やメリー氏の強烈なトップダウンであれば、なんとか各所締め上げて、たとえどんなに異様であっても周囲に文句を言わさずに経営することができていた。






しかし、良心的で平和な経営スタイルは、そんな外部をも緩ませた。もう何を言っても、やってもいい。文句を言われない。

少し突けば崩れるはず。

そして突くネタはたくさんある。




もっと早い段階から具体的に動いていた人たちもいるようが、


少なくともこの4年で、その周りの各所にもそう思われたに違いない。


遅かれ早かれ、こうなっていたのだろうと思う。





でも本当に狙いがそこならば。

なにももう今更検証すらも不可能な前社長の性加害疑惑なんかを使わなくたっていいじゃないか。





正々堂々、あなたに経営は向かない、タレントを売りなさい、経営権を譲りなさいと言えばいいんだ。





だって、性加害が本当であればそんな事務所はまず存続するべきじゃない。そんなもの、あった時点で消されるべきなのに。




本当に"性加害を明らかにする"ことが目的なら、現在は事務所にいなくても、かつての幹部クラスにも、Jr.を育成する立場にも、当然話を聞くはずだろうに。




再発防止も何も、もう当人は4年も前に亡くなっている。

何を今更、正義ぶって言うのか。




「我々も反省している」と頭に言えば何をしても許されるのか。






せめて、ジャニーズWESTが結成される前、彼らがジャニーズ事務所に入る前に、行動してくれていたらよかったのに。





真相がどうであれ、もう出会ってしまって、既に9年の歴史がある。彼らにはそれ以上の歴史がある。あるんだよ。







"告発"と言われるものは、週刊誌か暴露本、ビデオなどすべて"販売"されるものばかり。



名誉毀損の民事訴訟で性加害が認められても(あえてこう書いておく)誰もその後刑事告発に進まない。



誰も警察に行っていない。


本人も、保護者も、被害を直接聞いたはずの週刊誌や本の執筆者も。


誰も刑事訴訟も民事訴訟も起こさない。






いまの時点ですらも、だ。






なんなんだ。


事務所が変わった事務所だなんて、みんな知っていたじゃないか。疑惑があることだって知っていたはずだ。



でも追及しなかった。



「暴露本やビデオなんてお金のために作られた都市伝説ものでしかない」と認識していたからではないのか?




少なくとも、私はそう。





でも令和は違うらしい。


真偽不明でも、訴えがあれば、事実とできるらしい。





その事実があれば、たとえその過程で誰かの人権を踏み躙っても許されるそうだ。





恐ろしい世の中。




変な事務所だと思っていたが、変なのは少なくともメディアや一部スポンサー、芸能界も同じだったようだ。


切り取り、つぎはぎ、偏向報道、印象操作の数々。

よりセンセーショナルに、よりドラマチックに。




何が圧力だ。何が忖度だ。

ぜんぜんなくなってないじゃないか。



所詮は向く方向が変わっただけではないか。






未来のためとか白々しいことをいうならば、いっそもう「あの邪魔な事務所がなくなればせいせいします」くらいいえばいいのに。






何かもっともらしいようなことがないと叩けない人たち。










所属タレントの彼らが悪意からなるべく遠いところで過ごせますように。。